引退会見を行う元幕内・照強
(左は伊勢ケ浜親方)

◆大相撲春場所 10日目
2024年3月19日
 エディオンアリーナ
大阪




日本相撲協会は18日、元幕内で西幕下36枚目の照強(29=伊勢ケ浜部屋)の引退を発表した。相撲協会には残らない。阪神大震災が発生した1995年1月17日に、震源地近くの兵庫県洲本市で生まれた。10年春場所初土俵。17年初場所で新十両、19年春場所で新入幕を果たした。

 1メートル69と小兵ながら、懐に入ってのしぶとい攻めを得意とし12勝を挙げた19年名古屋場所では敢闘賞を受賞。近年は糖尿病の影響などで振るわず、今場所は初日から休場していた。最高位は西前頭3枚目。幕内在位は22場所だった。

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 元幕内で幕下の照強(伊勢ケ浜)の現役引退会見が19日、エディオンアリーナ大阪で行われた。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)が同席し、「悲しい気持ちと寂しい気持ちはある。第2の人生もあるが、何よりホッとしている」と語った。糖尿病を患うなどし、満足のいく稽古ができず引退を決断した。

伊勢ケ浜部屋に入門し、2010年春場所で初土俵を踏んだ。17年初場所で新十両。19年春場所には新入幕を果たし、最高位は西前頭3枚目。思い出の一番は20年7月場所14日目の大関・朝乃山戦の勝利を挙げた。結果的に同部屋の照ノ富士の優勝を後押ししたこともあり「相撲人生の誇り」と胸を張った。

阪神大震災が起きた1995年1月17日に被災した兵庫・洲本市で生まれた。「たくさんの方にみていただいて勇気づけられたらいいと思っていた。注目されたけれど、やりきれた」と振り返った。

 引退後の進路は決まっていない。「中学を卒業してから入門したので相撲界しか見てない。いろんな世界を見たい」と話した。断髪式は6月23日に行う予定。

 

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幕内玉鷲が日本国籍取得 モンゴル出身、角界の鉄人

玉鷲

大相撲春場所10日目
玉鷲(上)は
美ノ海をきめ倒しで下す


玉鷲(39=片男波)が美ノ海をきめ倒しで破り、4勝目を飾った。

「中に入られるとややこしいので止めたかった」。取組前には日本国籍の取得が官報で告示され、「ニュースで知りました」。年寄名跡の襲名には日本国籍が必要。かねて取得を希望していたが、晴れて引退後に親方として日本相撲協会に残る資格を得た。自ら白星で祝い「相撲だけでなく文化的なことも学んでいきたい」と話した。

大相撲でモンゴル出身の西前頭7枚目・玉鷲(片男波)が日本国籍を取得したことが19日付の官報で告示された。年寄名跡の襲名には日本国籍が必要で、引退後に親方として日本相撲協会に残る資格を得たことになる。


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玉ノ井部屋𝕝𝕟𝕤𝕥𝕒𝕘𝕣𝕒𝕞