【玉ノ井親方 視点】


下から、下から攻めたのが良かった初金星の王鵬

照ノ富士は…ちょっと心配だ


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<大相撲5日目>
金星の王鵬は笑顔が絶えない 

◇大相撲春場所5日目
 2024年3月14日
 エディオンアリーナ大阪

 

  火事場のばか力ではないが、人は追い込まれると想像以上の力が出たりするものだ。初金星を奪った王鵬もそんな感覚だったのではないか。


※写真
照ノ富士(左)は寄り切りで
王鵬に敗れる

照ノ富士(つち左)は寄り切りで王鵬に敗れる(・ 調)照ノ富士(左)は寄り切りで王鵬に敗れる(撮影・奥 調

 横綱戦でやることは1つだけと言っていたように、突き放してまわしを取られないように下から、下から攻めたのが良かった。左喉輪がよく伸びて最後はもろ差しになって寄り切った。

 大鵬さんの孫、貴闘力さんの息子ということで入門時から注目を集めた。ただ、おっとりした性格もあり同期の豊昇龍や2学年上の琴ノ若のように出世は早くなかった。しかし横綱を相手にこういう相撲が取れたということは、着実に力をつけてきた証拠。大変な自信になったはずだ。
 一方の照ノ富士は今場所、押されると腰がすぐに高くなってしまう。下半身の踏ん張りが利かない印象だ。膝、腰の状態が良くないのかもしれない。ちょっと心配だ。

  
(元大関・栃東)
 

··········

霧島が5日目ようやく初白星 

照ノ富士は3敗目 

王鵬の初金星、宇良の3大関撃破に大歓声




 照ノ富士は東前頭3枚目・王鵬(24=大嶽部屋)との一番。立ち合い後から激しく突かれて寄り切られ、序盤5日目にして3敗目。連日の金星配給となった。王鵬は、横綱戦初挑戦で初金星の偉業。結びの一番に「朝から緊張感を持っていた」と振り返った。

 いまだ白星のない大関・霧島は明生をはたき込み、5日目にして初の白星となった。豊昇龍は西前頭筆頭の朝乃山と対戦。豪快な下手投げで1敗をキープした。カド番の貴景勝は押し出され初めて熱海富士敗れ、琴ノ若は肩透かしで2敗目を喫した。勝った宇良は今場所3大関を撃破し場内は大歓声。「精一杯頑張りました」と一番を振り返った。
 ここまで4連勝の阿炎は錦木との小結対決。土俵際に追い込まれるも、うまくかわして逆転し突き落としで5連勝とした。同じく無傷の前頭17枚目・尊富士は押し出しで時疾風を破り、西前頭5枚目・大の里は相手の金峰山が休場のため不戦勝で、ともに全勝を守った。


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