【玉ノ井親方 視点】


3連勝朝乃山が乗ってきた 

課題は上位相手にどこまで自分の相撲を取り切れるか


【大相撲初場所3日目 
( 2024年1月16日 
   両国国技館 )


西前頭7枚目の朝乃山が初日から3連勝と波に乗り始めた。本人とすれば、この番付の位置で序盤に早々と黒星を喫するわけにはいかないという気持ちだろう。
 湘南乃海戦は得意の右四つの形にはなれなかったものの、左を差して休まずに前に出た。最後は右をねじ込みながら寄り切り。先場所は左ふくらはぎのケガで途中出場を余儀なくされ負け越した。しかし今場所は体調も問題ないようだ。体に張りがあって動きも良い。立ち合いで当たった後の二の矢もしっかりと出ている。踏み込みが良いから、湘南乃海のような大きな相手でも押し込むことができている。

 右を差して左上手を取る自分の形に持ち込めれば、この地位で簡単に負けることはない。今後の課題は上位相手にどこまで自分の相撲を取り切れるか。この日のように素早く攻め続けることができれば、結果はおのずと出る。
(元大関・栃東