向島百花園 | クサガメの花とニンゲンの麦

クサガメの花とニンゲンの麦

狭い1kのアパートで、でっかいクサガメの花さんと二人暮らししています

スギ花粉のピークが過ぎたので

久しぶりにお散歩にでかけました


今回のお散歩は、向島百花園です




金襴草(キランソウ)

「地獄の釜の蓋」という恐ろしげな別名を持つ

可憐な小花

民間薬として利用され、傷病を癒し

「地獄の釜の蓋を閉じさせる」というのが由来


言葉足らず故の不穏な別名‥(^◇^;)

草花の名前は、少し微妙なものが多い気がします



こちらはなずな(薺)

撫でるほど可愛い「撫菜」が変じたとか

夏になると枯れる「夏無」が変じたとか

諸説あるのが面白く思います


「齊」という漢字は「整然と揃っている」の意なので

草冠を冠し「整然と揃った草」という意になるのですが‥


何が整然と整っているのかしら‥?


ぺんぺん草とか三味線草とも呼ばれる

とても身近な春の花



木瓜

果実が瓜に似ているから木瓜



白花蒲公英

数を減らしつつある日本産の蒲公英



下の写真は多分、関東蒲公英

葉の形が西洋蒲公英より丸いのが特徴


花をひっくり返して萼を確認出来たら

判りやすいのですけど、立ち入り禁止の柵の中でした

ちなみに「タンポポ」は「蒲公英(ほうこうえい)」という漢方薬で、漢字はここから来たみたいです





大好きな雪柳発見!

と、思ったのですが


こちらは良く似た「蜆花(シジミバナ)」

よく見ると、一つ一つの花が薔薇のように複数の花弁でつくられています


ちなみに「蜆花」

シジミ貝の内臓に似ているからシジミバナとの説があります


こんな可愛いのに貝の内臓‥‥

日本の草花の名前は、少し微妙な気がします




こちらが「雪柳」

別名「小米花」



早春に

白い小さな花が集まっているのを見て

「雪のようだ」と思うのか

「米のようだ」と思うのか

「雪柳」はバラ科の植物なので、柳ではありません




こちらは「猫柳」の雄花

柳の仲間は雌雄別株なのと、水辺に生えるのが特徴


陰陽道の本を読んだ時

「水辺には陰の気が多いので、陽の気の柳を植えて陰陽を整えよ」とあったのですが

柳の仲間は、湿潤な土壌を好むので

そもそも水辺に生えやすいのですよね‥

頑健で根をしっかり張るので

柳が生えると水害に強い水辺になるそうです


陰陽道と言えば、暦や天文学ですが

自然科学にも通じていたのかな



ふわふわの銀白色の毛が

猫の尻尾を思い起こすから猫柳

こんな風に花穂が咲いてゆくのですね

虫媒花の花穂が開くと

いよいよ虫の季節だと、気持ちが高揚します


一人静

源義経が愛した静御前が舞う様を表すそうですが

情緒に欠けるワタクシには

コップを洗うブラシに見えてしまいます💧




小さなラフレシア発見!‥と思ったら



「たまのかんあおい」と立て札がありました

多摩の寒葵と書くようです

やはり独特な臭いがするらしく、キノコバエというコバエを媒介に受粉するそうです


華やかな花が咲き誇る春ですが

こんなにも個性的な花も咲いていたのですね





よく見れば、アケビの花も咲いてました

小さな葡萄茶色の花は、やはり地味


遠目で見た時は、枯れた葉かと思ったのです

深い色味の小さな花は、絢爛の春に抗うようで

粋な風情にございました


こちらは青木の花

花は美しいと称えられる為に咲くわけではないけれど

ひっそりと開いた海老茶色の手裏剣に


それでもやはり、どの花の美しいと改めて思う


花さんも、そう思いませんか?

きょうみなし


そうですか(^◇^;)