ウィキッドを見てきましたー
場所はウォーターズ竹芝だったのですが、竹芝って絶妙な場所よね…
竹芝駅からの方が近くて、浜松町からは少し歩きます。
ウィキッドは、私が初めて観た劇団四季の作品であり、初めて観たミュージカルでもあります。
今から十数年前、当時、大学生だった私。
あの頃は街がウィキッド一色で、JRに乗ってもウィキッド、テレビをつけてもウィキッドのCMが流れていました。
ミュージカルに興味があった私は、当時付き合っていた彼に頼んでチケットをプレゼントしてもらったのでした。
んで、初めて観たミュージカルの感想は…
グリンダ、気に食わないな。
でした
なぜ当時、そんなに絶賛されていたのかもよくわからず、
「このストーリー、好きじゃない」
と思ったのでした。
今回の再演にあたり、チケットを取るか悩みましたが、当時は初めてのミュージカルだったし、なにより私も若かった
今ならまた違った感想があるかも…
と思い、チケットを取ってみることに
何より…
ストーリーを全然覚えていなかったのです
人間の記憶とはこんなに脆いものなのか
なんと私、一幕しか覚えておらず
第二幕は完全に
「え、このあとどうなるの」
と新鮮な気持ちで観ていました
私の中では、第一幕のラスト、エルファバが自由を求めてを歌うシーンで、物語も記憶も終わっていました
どうしてこんなに第二幕の記憶が綺麗さっぱりすっぽ抜けているのか、謎です
ほんとに私、二幕もちゃんと観たのかな
途中で帰ったりしてないよね主人にやりかねないと言われました。
さてさて、キャストはこの通り。
実は私、開幕初演キャスト候補のうちのお1人がどうしてもあまり好きではなくてですね
ご本人がどうという話ではなく、ただただ好みの問題です。
大体2週間ほどでキャストが入れ替わるかなと予想して、チケットもその日に抑えました。
そしたらビンゴ
綺麗に入れ替わりましたねー。
オズの飯野おさみさんも超絶観たかったのですが、主要キャストにもやもやするのは嫌なので、この選択がベストだったと思います。
上演時間はこの通り。
休憩含め、ぴったり3時間でした
実はこの日、急遽、主人が仕事になってしまいまして
しかし、劇団四季の託児サービスも、市が運営している託児サービスも、全て未就学児が対象で
なんでなの
小学校低学年はまだまだ1人でお留守番できないでしょ
短時間ならできるけど、観劇時間と移動時間含めてトータル5時間、息子を1人にするわけにはいかず
あちこち調べまくり、どうにもならなくて結局、父に来てもらいました
私はあまり親と仲良くないのですが、背に腹は変えられず
父に息子を託して竹芝に向かいました。
託児サービス、できれば小学生まで預かってくれないかなあ
小学生の方が多少目を離しても大丈夫だし、楽だと思うんですけど、どうでしょうかねえ
さて、今回の席はC席でした。
観やすーい
四季専用劇場はどこの席でも観やすいし、注釈席でも多少見切れる程度なので、全くストレスがないですね。
いまだに私はこの件について、劇団四季と神奈川芸術劇場を許しておりません
個人的には一階席後方より二階席の方が傾斜がしっかりつくので観やすくて好きです
一番困るのが、一階席の真ん中らへん。
傾斜が緩やかで、前に背の高い人が来ると見えないんですよ
なので私、一階前方席か、二階席しか取りません
チビにしかわからない悩みですよね
さて、そして感想
やっぱりグリンダ嫌いだわ。
この人、やばくない
そりゃグリンダの立場で、エルファバについていくことはできないけど、自分の発言がきっかけでネッサローズが死んだよね
そのことに思い至らず、不幸な事故だと思い込むなんて頭空っぽすぎて怖いし、フィエロ本人に告げずに勝手に婚約するのもヤバいし、フィエロをエルファバに奪われたと思うのもやばい。
フィエロはもう、途中からエルファバしか見ていなかったし、それを一番そばで見ていたのはグリンダのはずなのに
最後だけオズとマダム・モリブルを追い出すけど、あなた1人で何をするつもりなの?
あなたが国を治めるなんて無理じゃない
ブレイン追い出してどうするの
魔法をかけられて猿が苦しんでいるのを見ても何も思わず、オズの魔法使いの提案に飛びついて喜び、ディラモンド教授が虐げられているのを見ても何も思わず、何もせず。(気づいてなかったら、それはそれでさらにやばい)
サイコパスなの
自己愛強すぎない
それで、みんなを笑顔にするのが私の仕事
とか…
怖っ
私はこのキャラ、何があっても
「大嫌い」
です。
大体、人の身体的特徴をあげつらって
「グリーンピース」
呼ばわりする人のどこが親切で魅力的な人なのか
グリンダとエルファバの対比が物語の醍醐味ですが、運命で対立させられたというより、グリンダの立ち振る舞いのせいじゃん、としか…
頭空っぽな広告塔としてではなく、敵陣の中にいたのだから、もっと上手く立ち回れたよね?としか…
私、改めて思いましたが、こういう頭空っぽキャラ、大嫌いでした
そしてグリンダに隠れてるけど、ネッサローズもやばいですね。
怖いわよ、あなた…
ボックがひたすら不憫だけど、最初からグリンダだけを愛してるって言っておけば良かったのにね。
なぜ中途半端な優しさを見せたの
お世話係を買って出といて、それはないわー…
最終的には、ネッサローズはそんなラストを迎えるの
オズの魔法使いのそこに繋がるの
と驚きました。
ネッサローズ、自分のせいでボックが死にかけてるのに、全て「エルファバのせい」というのも怖いけど、彼女も可哀想な立場ですよね…
実姉が国民の敵なんですもん
そして、そんな不憫な境遇のまま悲惨な死を遂げたネッサローズから靴を奪い、ドロシーを笑顔で見送るグリンダのサイコパスぶりがまた際立ちますねお前の神経はなんなんだ
エルファバは信念貫き通すところが好きですし、最後
「水に溶けるの人間なのに
」
と驚きましたが、まさかのラストでした
またそこでもオズの魔法使いに繋がるのか
「エルファバは賢すぎる」
んですもんね。
なるほどなるほど。
グリンダは今までのツケを払って、ぜひ必死に国を治めてほしいですし、エルファバはどうぞお幸せに
ラストは綺麗にまとまっていて、良かったです
でもさ…
基本的に性格が破綻している人しかいない
良心のあるキャラはエルファバとフィエロくらいじゃないですか
そのエルファバも、
「魔法の使い方、そこ」
と驚きますがね
後半、啜り泣きが聞こえてきましたが、
泣くポイントがわからん
誰に感情移入して泣けば良いのかわからん
私は一体、誰目線で見れば良いのか
グリンダは自業自得でしかないし、エルファバはなんだかんだ救いがあるし、オズの魔法使いは自業自得。
マダムは…策に溺れてやり過ぎたよね。
ネッサは確かに可哀想だけど、ここも泣くほどではない。
ボックも半分くらいは自業自得だなあ。グリンダに気に入られたくて、ネッサに近づいたわけだし、そこはもう諦めてネッサと幸せになればよかったのに…
唯一、グッときたのはチストリー。
「あぁ、まさかこのタイミングで話すの」
と涙腺にグッときました
あとは、ディラモンド教授。
これは酷すぎる。でも泣けないよ。
なんか悔しくて。
こんな目に合わせたやつ許さん
聞いてます
陛下とマダムとグリンダさん
ウィキッドがこんなに人気なのは、おそらく曲が良いからなのでしょう。
お話もわかりやすいし、社会風刺もあるしね。
自由を求めて、と、あなたを忘れないは特に有名ですが、それ以外にも
「ウィキッドの曲だったのか」
と思う曲がいくつもありました。
来年には大阪公演も控えているようだし、ミュージカル人気が低迷している中の劇団四季のひさびさのヒット作として頑張ってもらいたいものですね。
そして、今回のエルファバとグリンダ役の中山理沙さんと小林 美沙希さん。
お二方とも、主演は初めてではないかな
と思いますが、実力は十二分にありました
さすがオーディションで選ばれただけあり、素晴らしい演技力と歌唱力でした
特に小林美沙希さん。
エルファバが出来るのって本当に素晴らしいですよね
エルファバは歌唱力がないと絶対に無理ですもん
中山さんはグリンダを演じる上で重要な顔面偏差値が非常に素晴らしかったです
グリンダは華やかさと可愛らしさと空っぽさが重要だからね
今回はわりと
「あまりお名前を聞いたことがないな…」
という方が多いキャスト表でしたが、大満足の内容でした
そりゃそうよね、待望のウィキッドだもの。
チケットは完売してますが、たまーにキャンセル分が出ていることがありますので、どうしても観たい方はキャンセル拾いを頑張りましょう
ちなみに、この日はエルファバコーデでした