11月6日、Twitterをぼんやり眺めてたら元たまの石川浩二さんのつぶやきが目に入った。
「おかやん(義母)が旅立ちました。僕がデビューして衣装用の厚手のランニングシャツを縫ってくれたり、ニヒル牛の店番としても人気者の看板おかやんでした。何より妻のあるくんを産んでくれました。
ありがとう。また会いましょう。あっちでちょっと待っててね。
おかやん、産まれて良かったね!」
…え!!!!!
待ってあのおかあさま!!!!!
衝撃でした。
昔私はニヒル牛に行っておかやんさんの接客を受けたことがあったのです。
多分20年以上前だと思うのですが、新聞で石川さんと共に紹介されてるのを見て憧れたニヒル牛をネットで検索して訪れたんだったと思います。
天気の良いお昼でした。
暖かく迎えてくださったおかあさまは、カリスマバンドたまの石川さんの義母だという衝撃もありましたが、一つ一つとても楽しそうにニヒル牛の作品を紹介してくださったのが印象的で、どんなお話をして何を買ったかは忘れてしまったのですが、おかやんさんのことは「なんて気さくで暖かくて可愛らしい方なんだろう!歳を重ねるならあんなふうになりたい!!」と強く刺激を受け、ずっと印象に残っていたのでした。
それからしばらくしてお会いしたのがニヒル牛2、
今度は夕方の寒い時期だった気がします。
その日お邪魔した時の店員さんが会いたかったおかやんさんだったことが嬉しくて、ずっと気になってたお名前を聞いて「私の名前は、し ら えって言うのよ。フフフ」と教えて頂き、なんて素敵なお名前なのかしら!と思ったのでした。
(苗字なのにお名前と勘違いしてました!)
しらえさんはどんな作品も、可愛い作品、ユニークな作品は勿論、なかなかのアグレッシブな作品でもフラットに平等に楽しそうに、全て愛情を持ってご紹介されていて、私はそんな姿に尊敬と憧れを抱いたのでした。
なんと言うか、ご高齢の方ほど新しいもの、若い感性を理解して受け入れるのは難しいと思うのですが(※これは私の偏見です)、しらえさんからはどんな感性でも受け入れる風を感じて、どこか飄々として自由で愛らしくおしゃべり上手で優しいしらえさんは、私の中で無敵で怖いものなしで誰にでも暖かい憧れのアイコンとしてひっそりと息づいていたのでした。
そんなしらえさんが息を引き取った。
最後にお邪魔した時から多分10年近く経っているし、なんならきちんとお会いしたのは2回程。
なのになんだかすごく悲しい。
石川さんの奥様のあるさんのツイートによると家族皆に囲まれて息を引き取ったと聞き、幸せな最期だったと安心しましたがこの気持ちどうしよう…
そんな時に拝見したあるさんのツイート
「時間もありませんし、突然のお願いでどうしたらと思われるかもしれませんが、切り絵の花一輪とか小さな絵とか、もし、作品を飾ってもいいよという方がいらしたら、11月8日までにニヒル牛にお届けいただけると嬉しいです。どうぞ、よろしくお願い致します。」
私はニヒル牛の作家ではないけれど…作品を作ることはできる!!
お断りされてしまうかもしれないけれど、その日の夜に作り上げました。
ゆめくもちゃん。今までで一番早くできました。
白いお花はぶっつけ本番の超手探り。実は細かいところ失敗してるので、母からちゃんと造花の作り方習おうと誓う…。
そして次の日ニヒル牛へ向かう。
ほんとうに久しぶり!!
中へお邪魔すると目移りする魅力的な作品だらけの店内に店主のあるさんがいらっしゃいました。
前々から石川さんと姉弟のようにそっくりと噂に聞いていましたが、確かに雰囲気が似ていらっしゃる…!!
しばらく通常のお客さんのふりをして中を見てから欲しい品を見つけカウンターに持って行き
「すみません、私ただのお客さんだったのですが作品受け取って頂けますか?」とお伺いしたら「勿論もちろん!!そう言う方もいるよ〜」と気さくに受け取って頂くことができました。良かった…!!!