正しくは”しょぼたま”だけどね!

という訳で、私の青春のときめきバンドのひとつ、”たま”が

10年前の約束を守るためにライブをしたので行ってきました!!!


どういうことかと言いますと、10年前にファンクラブ限定のツアーで、

参加者全員に「10年後のたまのライブ招待チケット」を配布したそうなのですが、

たまは5年前に解散してしまいました。

でもそのチケットの約束を守るために、9日10日の二日間だけ3人集まり復活してライブを行ったのです!

なんて素敵なんでしょう!!

でも私はそのツアーに参加していた訳でもありませんし、生のたまを見るのは今回初めて!

追加公演で急遽発売されたチケットを凄く幸いなことに手に入れ、喜び勇んで行って来たのでありました!


ちなみに”たま”って何?もしくは何だったっけ?という方の為に軽く説明しておくと、

80年代後半から90年代初頭にかけて放映されてた「いかす!バンド天国」(通称イカ天)というバンド発掘対戦番組に出演して大ブームを起こしたバンドです。

ランニングシャツにきのこ頭等の奇抜な服装、前衛的だけど懐かしさがありインパクト大な音楽に詞と、

当時の「バンドメン」というイメージからかけ離れすぎた個性で観る者の心をわしづかみにしていました。

バンドブームの衰退と共にテレビへ出る回数も減り、

「♪今日~人類がはじめて~木星に着いたよ~」でおなじみの「さよなら人類」等作曲作詞した柳原幼一郎さんが脱退するなど色々ありましたが、そんなことはどこ吹く風で

ずーっと地道に、独自の世界を膨らまし続けていました。

今回はその活動の中で出来たバンド内バンド、小柄な楽器やおもちゃを演奏につかった「しょぼたま」として、

たまは復活したのでした!!


ついでに私のたま大好きのキッカケはと言うと、

イカ天全盛時代に父がアルバム「さんだる」の初回限定版を買って来て、

車で流していたのを聴いたまだ幼い私は面白い曲だな~位に思っていたのですが、

何年かして自分から音楽を聴くようになり、ふと「さんだる」を見つけたときに懐かしくてかけてみたら

のどかな曲のイメージとは裏腹に、結構シュールで不安になるけど奇想天外で陶酔する歌詞にびっくり。

ええっ!!!と他の曲を漁る内にどっぷり漬かってしまいました。

でもおーし!ライブ行こう!と思い始めた時にはたま解散…。

なので今回の一瞬再結成は思いがけない吉報でした!!!


ちなみにライブの年代層は、年上の方が結構多いかな?と思いきや、私と同年代位、下手するともっと若そうな人もいて、たまファンは新しい世代にも増え続けているんだ…とたまの凄さを再確認しました。


あらら、なんだかんだ言って説明が長くなってしまいましたね!!


そんなこんなで、もう、開演です!!


ああ…憧れの、たま、たま!たまだ~!!!


10分押して舞台裏からポンと出てきた皆さん、全盛期よりも年を重ねています!

でも演奏が始まるや、安心感のあるクレイジーさは健在!目を見張りました。


ランニングの石川さんは、ドラムの他にオケや鍋を叩いたり、

ヒュンヒュン振るときれいな音の出るパイプを回したり、

キューピー人形やアヒルちゃんを笑顔でピッピと鳴らしたり、ピコピコハンマー叩いたり、

ぜんまいのおもちゃを床やドラムの上に落としたり…、それも演奏です。そしてその音がまた、良い!

47才とは思えぬはしゃぎっぷり、一手一挙動が目を離せません!

ドラムを打つステップもなんだか見目麗しく、とんでもないカリスマ性があったもんだ!と息を呑みました。

「学校に間に合わない」という曲の中で、途中石川さんが学校に間に合わなかった言い訳を喋り出すパートがあるのですが

ケムンパスやニャロメ、シェー!等のネタを盛り込んで、先日没した赤塚先生へオマージュしていました。


きのこ頭がトレードマークだった知久さんは帽子姿!

「ハゲアタマ」を歌いながらチラッと帽子をめくった時、きのこ頭がもう存在しないことを知りドキドキしましたが、それでも格好良かったです!!!

ハーモニカを吹いたりウクレレやギターを弾いたりして歌いますが、声質が本当に、良い!!

いつもなのでしょうか?ジョッキビールを持ち込みがぶがぶ飲みながら歌っていましたが

そのとろんとしてるけど強いまなざしと、赤子のようなはじける高音には、惚れちゃう人がいっぱいいるだろなあ~と思いました。

生「ぎが」すごい良かった!!聴けて嬉しかったです!!!


滝本さんは、確か「久しぶりに3人で演奏して、僕が歌ってるのに観客の皆さんは自分以外を見ている感覚が久しぶりで…嬉しいです(諦め口調)」

とおっしゃっていた通り、影の薄さを如実に発揮しながらも

「風船を足踏みポンプで膨らまして、それをピアニカの端に付ければ歌いながら弾ける」奏法の為に

曲の合間ユッサユッサとポンプを踏み風船を膨らます姿が哀愁漂い、彼独特の個性を醸し出していました。

途中、名前が分からないけどすごくきれいな曲を歌っていました。CD買わなきゃ!!

「星を食べる」も聞きたかったなあ。


あああ…、もう、何回も言われてると思いますが、たま最高!!たまは奇跡のバンドですね!!

あんなに面白いバンドは他にあるのかしら?

音楽だけ聴くとアクが強過ぎてダメ!という人も、ライブを見たら釘付けになっちゃうんじゃないかなあ…。


うう、やはり柳原さんメインボーカルの名曲「さよなら人類」や「満月小唄」は聴けず残念でしたが、

のべ20曲+アンコール2曲、激しいものから美しいもの、新しいもの古いものとバラエティ豊かなナンバーでハートを踊らせてくれて、幸せでした!!!


しかし皆さん年寄りネタばかり言っていて、「そんなに気にしなくていいのに!」とはげましたくなりました。

再結成はほぼないらしいですが、

「久しぶりに集まると曲の演奏を忘れて大変」と言っていたので、

むしろ頻繁に演奏したりセッションして脳に刺激を与えれば老化も防げるし、ファンもハッピーだと思いました!

&リアルで見れなかった若いファンの為にも、また4人で集まって伝説を見せて欲しいなあ…と淡い希望を抱いたり。


とにもかくにも、ライブに行けて本当に良かった。

しばらくたまの余韻に浸って生きています!