ウチの娘の
2回目の行き渋りが始まった時
こころのどこかで
これは長期戦になるかも・・・
と思いました。
とは言うものの
私は自分の子が不登校だなんて
受け入れることができず
とオロオロとしていました。
そんな私を見ていた娘は
『お母さんも完璧じゃないんだ』
と私を見て言いました。
『もちろん、そうだよ。
お母さんは完璧じゃない。』
学校に行かず、
勉強もせず、
ネットでゲームにはまり
叱ると、
部屋にこもり布団から出てこず
腫れものにさわるような
私の態度を見て
『子育て失敗したね』
と娘に言われました。
弱者は最強。
娘に対し
何か言い返したと思うのですが
記憶にないぐらい、
当時の私はあたふたしていました。
思春期の女の子は、
良く見ているし鋭い。
よくケンカになった
こんなやり取りがあります。
『お母さんが
私に学校に行って欲しいのは
自分のためやろ?』
そんなことはない。
『お母さんは私に、
学校に行かなくても良い
って言ってるけど、
本当は行って欲しいんでしょ?』
・・・そうだね。
『ホラ!何でウソつくの!?
私は学校に行きたくない
って言ってるのに、
お母さんは、本当は私に
学校に行って欲しいって思ってる!
何でなん?』
ウソを言っている訳ではなくて、
やっぱり学校を出てないと
将来困るから。
『お母さんは
自分のために言ってる!
周りの人に対して恥ずかしい
と思ってるからやろ!』
そんなことない!!
こんなケンカを気が遠くなるほどしました。
私の方が泣き、
泣く私を娘が冷たく見つめ・・・。
あぁ、今思い出してもしんどいです。
女の子は口が立つ。
ある日、
娘がめったに行かない塾から
夜遅く帰ってきました。
連絡もつかず予定の時間より
はるかに遅く帰ってきたので
遅かったね。。。
なんで連絡してこなかったの!?
と怒った口調で言いました。
『なんで怒ってるん?』
当たり前でしょう!
待っても待っても帰ってこないから怒ってるのよ。
『私が悪いから怒ってるん?』
そうよ。
『絶対ウソ!』
どういう意味?
『お母さんは自分の事で怒ってるやん!』
どういう意味?
『お母さんは
私のこと心配してたから
怒ってるんでしょ?
それを私が悪いって言う。』
じゃぁ、なんて言えば良いのよ!?
『遅かったから心配したよ、
って言えばいい。』
・・・・・・。
子どもには色々なタイプの子がいると思いますが
思春期のウチの娘の
『感度』
はすごかった。。。
ひと言も間違ったこと言われへん!!
お母さんも人間や!
って言い放ったことも多々あります
そんなある日、
救われる出来事がありました。
ほんわかあったか~い夕陽に
照らされたリビングで
夕方に再放送されていた「相棒」を
のほほ~んと
娘と二人で見ていたときのことです。
その回は
何年もひきこもり生活をしている
30代ぐらいの男性が主人公でした。
両親は息子への憤りと
あきらめと不安な気持ちで過ごしています。
物語の最後で
杉下右京さんがひきこもりの男性に
こう言いました。
親や教師が、たとえあなたを思って放った言葉でも
そこに少しでも
親や教師自身のための気持ちが入っていると
あなたは
高感度でそれを受信してしまう。
つまり、
あなたが人と話をすること自体
あなたが傷ついてしまう
ということです。
人は100%誰かのためだけに
話をすることはできません。
必ず、主観というものが入りますからね。
たとえ、親でも
そして、
あなた自身もそうなんですよ。
娘は
『右京さん、すごい。。。
なんで分かるんかな。。。』
と言いました。
偶然に見ていた
テレビドラマの再放送。
私たちの日々の不毛な口喧嘩に終止符が打たれました。
口喧嘩をしまいと決心しても
娘にケンカを売られ、買っていた私。
お母さんは
逃げないよ!
私は〇〇ちゃんに対し真剣!
だって、
お母さんは〇〇ちゃんのこと
一番思ってる!!
子育て失敗したかも分からないけど
あなたのこと
誰よりも一番愛してて
真剣に思ってる!!
娘とケンカして
何も言い返せなくなったら
いつもそう言ってました。
あの時は、
ぐちゃぐちゃでしたけど、
不器用ながらも私の愛が
娘に伝わったのかなと
今、思っています。
そして、ひょんな偶然が
味方についてくれました。
右京さん、ありがとう。