うらの林道をのぼっていくと急に視界がひらく。
高低差150m、幅200mくらいだろうか、
杉林が伐り出されたあとの剥き出しの山は
なんだかここが日本とは思えない、壮大なスケール。
下を見たら、足がすくむ。見上げれば圧倒される。
その、切り株の根元に、アザミの茎を見つけた。
地にあっているのか、ずいぶんある。
昔九州を旅したときに、テントを張った河原のそばに
無数に咲いていたアザミの原っぱをを思い出した。
数株、持ち帰って庭に植えよう、少しずつ殖えるといいな、
つぎの日、友達に運転してもらって、山の頂上間で向かう。
風は心地よく、森林浴に心は弾む。路肩に車を留めて
急な斜面を見ていた友人、こちらをニヤリとみたら
『じゃあ僕は、こちらから…』長身のイギリス人は
ガードレールをひらりと越えて、絶壁にも思えるその禿山を
スライディングしながら降りて行った。
そんなことには慣れっこの、彼のワイフと車で、
くねくねの山道を下っていくと、一足先に到着し
子どものような達成感でにっこりしている彼が
ゴールの瞬間を見せようと待ち伏せしていた(笑)