33万部突破のベストセラー「殺人鬼フジコ」。面白すぎました。
構成が複雑で、2度読みました。メモを取りながら読解したら、レポート用紙4枚に及びました。笑
以下ネタバレ。
まず、この本は、フジコの叔母(茂子)が「殺人鬼フジコ」について、フジコの娘(長女)に回想録を書かせた、という設定。茂子はフジコの育ての親。
①はしがき【次女(美也子)の語り】
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②1~9章【長女(早季子)による小説】※母フジコの人生
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③あとがき【次女(美也子)の語り】
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④おまけ【記事】※次女(美也子)、遺体で発見
で、面白いのが②。
1~9が全部フジコの話に見えて、実は1、2は長女(早季子)の話だったという、ね。
しかし②の仕掛けはそれだけじゃない。もっともっと面白い。
②はあくまで「小説」。時系列が変えられている。「事実」は、こうだ。
3【フジコ、クラスメイト(小坂恵美)を殺害】
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4【フジコ、親友(杏奈)を殺害】
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5【フジコ、夫(裕也)と娘(美波)を殺害】
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6【フジコ、悪い男たちをバンバン殺害】
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7※フジコ、英樹と結婚
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8【フジコ、強盗殺人3回。夫(英樹)を殺害】
(=1【早季子、K君を事故死させる】)
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2※英樹の殺害現場(ピンクの口紅の女)
これが事実の順番。
8と1・2は同時期で、
8はフジコ目線で、1・2は長女(早季子)目線で書かれている。
そして、問題はウソの「9」。ダブルミーニング。
<結論>
フジコも娘(早季子)も、茂子の操り人形だった。
ちなみにフジコの首の傷は小坂初江(3の事件の母)が、早季子の首の傷は茂子がつけた。
この2人はQ教団の信者。≪ピンクの口紅同盟≫
これ以上は書くもんじゃないね、続編を早く読もうと思います。