父の本業である競馬はもちろんのこと、それ以外でも、ギャンブル全般好きです。
特にカジノ!
「カジノにいると、人生感じる」んだそう。

1993年、私はニューヨークで、長女を出産しました。
産まれてまもなく、父が弟と一緒に初孫を見に来るというのです。
へー、案外いいとこあるじゃん、、、なんて思って、嬉しかったのですが、、、。
着いた日から、2泊で帰るという弾丸計画。
とりあえず、空港から、私たちのアパートへ直行で来てくれました。
初孫と対面し、こっちも慣れてないけど、父も慣れない手つきで、
長女をだっこして、「おーーー、この子は美人になるなあー」などと言って、
私も嬉しかったり、、、。で、3分くらい長女をだっこしたあと、

「さーーて。孫も見たし、あれ、行くかなーーー」

と、言うので ん?と思っていると、なんと、マンハッタンから3時間くらいの
ところにあるアメリカでも有名な大きなカジノに行きたいとのこと。
『あれ、行くかなー』じゃねーよ!と思いましたが、
父と弟の泊まるホテルから カジノに行くリムジンのサービスがあることも、
なんとすでに調べてあって、「電話して、予約してくれよー」と言うのです。
ち、、と思いましたが、すぐにホテルに戻って出発し、カジノに夜の7時に着いて、
カジノに12時までいて、夜中の3時ころホテルに戻る、というコースを予約しました。
「よし! 今晩はカジノだけど、明日の午後には、また孫に会いに来るから!!」
と、意気揚々と出かけて行きました。
そして、翌日、、、。昼過ぎから、何度 ホテルの部屋に電話しても二人が出ません。
夕方になっても出ないので、英語も喋れない二人、どうしたんだろう、帰ってないの???
まさか、誘拐???? どおしよおおおおお。
捜索願い、、、???
と、焦って、とにかくリムジンサービスに問い合わせると、「リムジンの予約を延長している」
とのこと。
え、、、、?? じゃあ、まだカジノにいるんだろうか、、、。
(当時は、携帯もありませんでした)
でも、誘拐だったら、どうする??いや、大きなホテルのリムジンだし、まさか、、。
結局、その日は連絡が取れず、なんと、次の日、つまり二人が帰る日になっちゃって、
いよいよどうしようと思っていると、
ようやく、電話。

「いやーーー。それがまた、すっごい勝っちゃってさ、帰るに帰れなくてなー。
 今、ホテルに着いて、シャワー浴びたら、もう空港行って日本帰るわ。
 いっやー、このホテルの部屋、全然使わなかったな。あはははははーーー」

おい!こらあああああ!!
ホテルより孫!! 孫に3分しか会ってねーだろおおおおがああああ!!

そして、数日後、ニューヨーク在住日本人向けの日本語放送で、
ワイドショーのダイジェストをやっていて、それ見てたら、、、。
なんと、うちの父が ニューヨーク帰り、成田でインタビューされてる!!!

「おとうさーん、お孫さん、いかがでしたかー?」
なんて、レポーターの人に聞かれて、
「いっやー、かわいかったですよー」なんて、いけしゃーしゃーと答え、
「直子ちゃんのおかあさんぶり、いかかでしたー?」って聞かれたら、

「うん。なんかやっぱり大変そうだったんで、いろいろ手伝ってきましたよー、
 だっこしたりしてねー。あはははーーー」
「わー、ご苦労様です。おとうさん。」
「やー、ちょっと私も寝不足でねーーー」

く、くおおおおおらああああ!!
この旅行の比率、だっこ三分!カジノ48時間!!
なーーんも、手伝ってない!!あんたは、なーーーーんも手伝ってないから!!
ってか寝不足なのは、カジノのせーだろおおおおがああああーーー。
星一徹化、ちゃぶ台ひっくり返すの巻。ぜえぜえ、、、、