水村美苗


“消えてしまった夫婦”という“私”の静かな語りで始まり 一挙四年前へ


軽井沢 追分の小屋に行く途中「蓬生の宿」と名付けた ひとが住んでいなかった別荘の工事が始まっていた いつものようにツルヤから運転手の萩原さんに運んでもらいながらのその控えめな会話が日本人より日本人らしい“私”


祖父はアイルランド人であり 米国に住むシーアン家の一員でありながら家族とは疎遠 姉モウリーンとは仲違い は兄キリアンを亡くしてから⁈ 歳は30歳などなど追々と 


ずいぶん進むまでてっきり女性と決めつけていた“私”が男性と解るのは 開拓された「蓬生の宿に」夫婦が暮らすようになってから 名前はケヴィン


「蓬生の里」に住まうは夫婦元外交官の篠田はブラジルの大使を勤め 妻貴子は着物を着て横笛を吹き能を舞う 物言いや佇まいがひと昔前の日本人女性 には実は・・・⁈とミステリアスなところありながら


“私”が以前 京都の古物店で出会って以来通訳を勤めるイーアン その彼の蒐集が戦時中のものに限り たとえば鮮やかな花模様の羽織裏に描かれた戦闘機というのに おぉそんなものが!と驚きつつブラジル移民話にそういえばと


「源氏物語」や「枕草子」や歌の引用そこはかとなくさりげなく 出ました!ブラジルの本屋さん📚ブエノス・アイレスにあるエル・アテネオ♪〜ここ「世界で一番の本屋さん」などの特集で行ってみたいなぁと^ ^


閑話休題的話のタランティーノ監督が1963年生まれで1965年生まれの“私”やったか貴子やったか⁈なんにしろそこへんの年頃ということにやたら納得しつつの上巻


ずいぶん前に図書館予約ミス〜すこし前からシリーズ予約なるものが出来ていたのに通常予約だったため下巻が先にきて返却 予約満杯でまたしても上巻のみとなり💦下巻待ち


なんだか異国情緒な外側からの日本みたいな感じが心地よい水村美苗さん「本格小説」感想探したけれど無い⁈と思ったら読んだのブログ始める前だった⁈