ユーリ・ツェー
浅井昌子 訳
21世紀半ば おそらくドイツの市民の健康維持と促進を基盤とする「メトーデ」という体制のもと 科学に基づく究極のシステムに生まれた人間は病気谷痛みの経験もない 一方ウィルスや細菌感染を避けるために自然地帯は立ち入り禁止 栄養摂取 睡眠 運動量が埋め込まれたチップによって国家に管理されている
弟モーリッツの違反が発覚収監中に自殺という出来事から立ち直れず引きこもり 睡眠 運動量 尿検査を怠り“反メトーデ的謀略”の罪で審査されるミーア・ホル34歳 という始まり
裁判官ゾフィ 検察官ベル 弁護士ローゼントレーター そこに何事にも十全のクラーマー〜帽子とステッキにルネ・マグリットの絵が思い浮かぶ
彼の訪問を受ける 自主管理マンションに居住〜ちゃんとしたひととして認識される ミーアにはジビレという想像上の恋人〜もうひとりの自分みたいな 語りは時に禅問答
RAKという反メトーデの存在などありながらも揺るがない体制 科学は宗教化 その裁判に持って行く捏造の過程
“誰と合っていた!?”に答えた“誰とも”に“ダレトモ”という名を与えたり とかに先日のドラマを
アルコールにタバコはもちろんコーヒーや紅茶も禁止!頻繁に出てくるのは 白湯にプラスレモン数滴とか いつもお酒やめたらめちゃくちゃ健康なんやけどなーと思いながらもやめられない私^ ^
その健康さが恐いけれど我が国日本もよく似ているコロナ禍以降 マスクや消毒液💦チップこそ埋め込まれていないけれどiPhoneウォッチで健康管理など
てっきりコロナ以降の作品と思いきやこれが2009年刊行 再び注目という本作でした