アラスター・グレイ

高橋和久 訳


19世紀末グラスゴー 異端の天才科学者にして外科医のゴドウィン・バクスターは身投げした女性にその身ごもっていた胎児の脳を移植蘇生させる


成熟した肉体と無垢な心のベラを教育 友人マッキャンドルスを魅了婚約の運びとなるもベラはダンカン・ウェダバーンと駆け落ちし肉体的結合“ウェディング”を果たし 世界を自分の目で見るための旅に

その後賭け事にうつつのヴェダバーンはあわれ精神病院送りになりベラはバクスターとマッキャンドルスの元に・・・


というのがバクスターの元に送られたウエダバーンとベラからの書簡を混じえマッキャンドルスが語るという前半 彼女が戻ってからの顛末とがマッキャンドルスとベラの視点での物語に 

かてて加えて たくさんの注釈図解付きがいつのまにかもうひの物語となって・・・しかも最後に“ヴィクトリア”登場⁈


書簡の自体やベラの成長に合わせての文章など凝りにこっていて表紙はもとより中のモノクロのイラストレーションもアスター・グレイによるもの⁈手書きの頁や言葉遊び英国史と蘊蓄満載 まるで「フランケンシュタイン」⁈バクスターとマッキャンドルスのふたりに「ピグマリオン」が思い浮かぶ 


男性社会を描きながらもベラに翻弄ブラックで皮肉たっぷり ガーディアン小説賞などを受賞の本書は2008年刊行 映画にもなるらしくそれで文庫となったもよう 検索したら エマ・ストーンのベラ⭐️ウィレム・デフォーのバクスター♪これは楽しみ❗️