マギー・オファーレル
小竹由美子 訳
16世紀イタリア フィレンツェ メディチ家に生まれたルクレツィア フェラーラ公アルフォンソ2世に嫁ぐはずだった姉マリア病死のため身代わりとなり結婚することになるが まだ13歳その2年後もうすぐ16歳というときにフェラーラへと旅立つ その結婚生活は世継ぎ誕生を望むアルフォンソのもとで自分を見失ないそうになる彼女だったが幼い頃から好きだった絵を描くことでなんとかくぐりぬけていた・・・
1561年 人里離れた荒野にやってきたルクレツィアとアルフォンソ公の食卓
ルクレツィアの殺されるのでは⁈と思いながらの食事風景 という不穏なはじまり❗️
でツカミはオッケー^ ^
その後は1552年〜 7歳のルクレツィアのころ 虎を飼う父親コジモ 蚕を飼う母親エレオノーラ 乳母ソフィア そしてきょうだいたちのとの日々 誰とも違っていた彼女 なかでも絵の才能はダントツ〜木に描く椋鳥の絵ターヴォロのブルーが目に浮かびます⭐️ その結婚までの日々
1560年〜 乳姉妹だったエミリアただひとり伴って嫁いだフェラーラでの暮らし 二面性のある夫アルフォンソ公 その側近で片われみたいなレオノッロ エリザベッタとヌンチャータ姉妹 宴でのエヴィラート〜カストラートの歌声 “時間をつぶす無意味な刺しゅう”そんなところに結婚記念の肖像画を描きに画家がやってくる
そんなこんなが交差しながらの デリツィアの別荘や城〜カステッロの庭園や森とその中世の情景描写に夢うつつな気分が 中盤あたりから覚醒^ ^
その後のじわりとじわりと迫力の展開まるで映画のような流れ 描きたいものを塗り込め凡庸な絵を重ねたりその心のありようなど心理描写も素晴らしく 思わぬラストの用意もあり
うーん上手すぎる!だって「ハムネット」のひとだもの^ ^わかっちゃいたけどまたしてもヤラれました 小さな肖像画からの発想もだけど〜そのブラウニングの詩ネット検索読んでみたり♪
“著者あとがき”で知ることになる事実に その虚実織り交ぜかた絶妙だとあらためて思う
しかし言葉でこんな物語風景が描けるなんて⭐️
今年の一冊絶対入れちゃう‼️
翻訳の小竹由美子さんにも感謝です⭐️
読書の秋🍂📖やっと到来今朝の窓辺に♪