クララ・デュポン=モノ

松本百合子 訳


一男一女の家庭に三人目の「適応出来ない」二男が生まれ家族の生活は一変する


長男は彼「子ども」を全面的に受け入れただひたすら献身的に世話をする それは今までの外部を遮断 妹思いの優秀快活 学校ではリーダーという立場を放棄 勉強は数字の世界だけを残して

という 第一章 長男


対して妹は「子ども」を拒み否定 その兄や両親に取り残されたように感じ 頭を半分刈り上げボクシングをやったり 勉強もしないと反抗的な行動 祖母の懐になんとか平静を見出すが 祖母亡き後 なんとか均衡を保っていた家族の崩壊を感じ一転 そのエネルギーを家族の再生に向ける 第二章 長女


ここまで一気読み 

フランス南部セヴェンヌ〜といえば岩石ということ を舞台に 語り手は「私たち石」長男 長女 子ども とだれも名前が無い 


子どもの手となり足となるだけでなく見たものを描写語り告げる 殆ど奉仕のような日々に喜びを見出し 修道院に預けられ手元を離れてから自分を見失なう長男には凄い!しかない 負になっていた怒りの感情を正す長女 の方がまだ考えられるがしかしその真摯に向き合う姿に涙する 

などなど ここまででもう捉えて離さないものがあるのですが


数年しか生きられないと言われた「子ども」は十歳の命を全う その後生まれた男の子

第三章「末っ子」の登場その後両親との生活なのに今は街で会社勤めの長男 リスボンの大学への長女というふたりの兄姉そして「子ども」の存在を感じながら成長する様子がまた沁み入るものがある⭐️

長女の結婚そして母となり 長男もなんとか家族復帰 というところで屈託なき家族の情景にほっとして

という「高校生のゴングール賞」受賞作に ずいぶん前に高校生だった私も揺さぶられた!今年のベストに残る図書館新刊棚で発見の一冊でした


巻末の野崎歓さんの解説に 著者に同じような障がいのある弟がいた少女時代を下敷きに ということに その心模様や自らが自然の中にいるように感じ匂いも感じる細かい描写はそこからかなと思いました


ネジバナをてっきり捨ててると思っていたが本棚の隅にあった^ ^試験管に♪


翻訳 松本百合子さん「夜の少年」など何冊か拝読しながら忘れていたけどスマホくんは賢いわ❗️お名前勝手に出て来た どうする⁈スマホ脳⁈


その脅威を の ドラマその3 「ブラック・ミラー」の前に その2 「スリーピング・ドック」の前に その1「GIRI/HAJI」見るは良いよい書くのは・・・💦