ローベルト・ゼーターラー
浅井晶子 訳
オーストリアの🇦🇹の小さな町 パウルシュタットの墓地 別名「野原」のベンチに座り耳を傾ける老人に29人の死者 かつての住民たちそれぞが語る物語は 短かったり長かったり 夫婦がお互いを語って呼応していたり ひとり淡々と呟いていたり 時に詩のようにときに散文のように
市長や神父が関わった複数が語るレクリエーションセンター崩落事件や教会の火事などなど
マルクト通りの商店 花屋 靴屋 パブ金の月亭 などを舞台に繰り広げられる お話の数々は街を織りなし一つの物語となる
淡々とそれぞれの角度からの視点には町の人たちを突き放したようでいて深い愛を感じる
解説にあった ツァイト紙の評の“〜質実剛健なライ麦パンを思わせる”に我が意を得たり!じっくりしっかり噛み締めたくなるような読み心地でした⭐️