オイズル・アーヴァ・オウラヴドッティル

神崎朗子 訳


舞台は北の国〜溶岩や海にアイスランドかなと 主人公アルンリョウトゥル〜ロッビ 22歳は77歳の引退した電気技師の父親とふたり暮らし 


高校を優秀な成績で卒業するも進路定らず 大学を進める父親を説き伏せ漁船でアルバイトをし貯金 母の遺した希少な8弁のバラ ロサ・カンディダを携え 名高いバラ園があるというヨーロッパの修道院を目指し旅に出る・・・


自閉症のため施設に暮らす双子の弟ヨセフを迎えに行き 父親が母親のレシピを見ながら作った料理を食べ ヨセフがポップコーンを作り それを食べながらテレビ その後はダンス といういつもの決まりごとを という出発前夜のシーンにまず心奪われます♡


幼い頃父親はおもに弟の面倒を見ていたため ロッビは母親と温室で育ち花や木が大好きになり 成長しラテン語〜花の名や園芸に興味を

そんな母親の喪失の悲しみがそこここに

父親の会話にも“こんな時母さんだったら・・・”というのや“16歳年下の母さんが先に死ぬなんて・・・”

としんみりしながらも 実は彼はもう父親!

かつてただ一度の温室の出来事で妊娠そして出産したアンナとその娘フロラ・ソウルがいる がしかしここが アイスランド的なのですが 解説にあるように 1出会い 2妊娠 3同棲 4結婚 ということで 彼の場合は時おりふたりに逢う程度


そんな彼の旅は波乱の幕開け⁈

機内腹痛に耐え着陸し入院手術 挿木のためのバラの花のお世話もの看護婦さんたち 盲腸炎回復後には友の助けや 森をさまよいながらも見知らぬ人にも助けられと 崖の上の修道院にたどり着くまではロードムービーのよう🎶


修道院の荒廃した庭園をよみがえらせ 図書館にしか興味なく懐疑的だったブラザーたち マルタンは虫がイヤ花粉症ステファンなどの彼らにも花の効果は表れ 街の人たちからはバラの青年と呼ばれてと軌道に乗ってきたところに

遺伝子学のレポートのため娘を40日ほど預かって欲しい というアンナからのお願いが!驚きながらも今まで父親として何もやってこなかったこともあり引き受ける


そこからのシーンがまた大好き♪

娘のために借りたアパート 6メートルの天井に青空に天使のフレスコ画や飾ってある造花の花を書棚にしまい バルコニーには鉢植え🪴🪴🪴

幼子のためのベッドを運ぶふたりのブラザーたちもですがなんといっても

映画好き🎞1日一本観るのが楽しみ というトマス神父⭐️料理のレシピを尋ねる彼に役に立つ映画をと「ショコラ」「コックと泥棒その妻と愛人」「バベットの晩餐会」などなど懐かしく🎶

彼がうちあける悩みに“先行きがわからない恋愛の行方を描いた映画は山のようにある”というのや

女性監督には皮肉がつきものというのにニンマリ^ ^

娘たちを迎えるのに料理をと買い物に行ったり♪フロラ・ソウルと遊ぶジグソー🧩パズルが20ピースのバベルの塔だったり〜誰やねん2000ピースって💦ここんとこ手つがず

フロラ・ソウルと眺める教会の聖母マリアの絵と 素敵なシーンがいっぱい⭐️遠くから眺める街や教会はバスク地方あたりかなと思いながらも チビタ・デ・バニョレッジョが♪図書館はチェスキークロムフだったかの図書館などいろいろ映像思い浮かべて🎶あとはやっぱり料理のシーンかな⭐️


だんだん父親になっていくロッビと太陽のようなフロラ・ソウルそしてアンナの最後の選択は⁈

花と料理子育ても好きというロッビ 機械いじりを押し付けない父親とかさすがジェンダー平等トップ⭐️のアイスランド ネトフリドラマで鍛えられてるからわたしは驚かない⁈^ ^


登場人物みな善き人ばかりで読んでいると優しい気持ちになる 間違いなく私の今年のベストに残りそう⭐️ブロ友さんのアイスランドというので読んでみようと まさかここまで好きが詰まっているとは^ ^

その前にもう一冊今年のベスト候補⁈感想書いたがまとまらず💦なので後日 の「クレムリンの魔術師」今年も充実!嬉し楽しい読書の日々🎶