村田喜代子
商店街で喫茶店を営む二女千里の家で暮らしていた初音さん97歳は認知症がすすみ今は介護付き有料老人ホーム「ひかりの里」に入所
足繁く通う千里と違い脳梗塞を患い杖を の長女満州美はどうも受け入れられないようだが その幼い頃にからがら引き揚げの日があった・・・
帰還船まで辿り着けなかった20万人!などまたしても「流れる星は生きている」系⁈
ではありません 彼女の意識の中には そんな引き揚げ後の大変な生活だけでなく 天津租界時代の8年間のきらびやかな生活が行き来している
満州国皇帝 溥儀〜ヘンリーその妻婉容〜エリザベスが天津租界に逃れて暮らしていた瀟洒な隠れ家の跡を麹子さんに連れてもらったこと
その麹子さんに 夜会にいくのにドレスや下着をみつくろってもらったこと〜乳兜⁈って!ブラのこと⁈〜ここ笑い転げた^ ^
そして仲間うちの英名のニックネーム🎶初音さんはサラだった
そんな彼女に加えて
入所者 土倉牛枝〜牛は戦争に行かなくてよいからという名づけ の過酷な過去や宇美乙女さんの思い出ほかの思い出には戦争体験色濃く 施設にボランティアでやってくるコーラスグループ「みみそらコーラス」の選曲にもそれが表れて 「アリラン」「満州娘」「戦友」あたりになるほどと そして「玉葱の歌”〜クラリネットの歌 や「蛍の光」の日本語歌詞にそんな経緯があったなんて 「たきび」誕生のときにも戦争の影・・・
そんなお話が出てくるところが村田喜代子さん☆かな
この本の紹介fmで聞いた時は昼ドラ「やすらぎの里〜見てなかったけど みたいなかな 老人話はいいわ と読もうとは思わず
けど作者が村田喜代子さんだったので♪ 読んでみようと どこかユーモラスであたたかい文章と郷里福岡在住というので親近感☆で過去に作品数冊拝読
明日は我が身⁈のお話も “破れ昆布が磯へ打ち上げられ引っ掛かったように”とホームのリビングの年寄りたちを^ ^蝉の抜け殻とか “この世がだんだん後ずさっていく”とは言い得て妙☆茫然自失な など描写が面白い
ほかにも認知症のひとには“逆らわない 叱らない 命令しない”という介護士の言や 回帰型など認知症の種類もあって
♪時を駆けるローバ♪〜「時を駆ける少女」の替え歌でよろしく^ ^
の訪れなるべく遅らせるよに 文中の「蜻蛉日記」藤原道綱の母 なんぞ今度は お勉強しようかな とか思いました
しかし この介護施設が良さげで介護士の面々が素晴らしくて☆こんなところあったら最期はここで⁈なんてこともちら思った^ ^あはは