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クリスチアナ・ブランド
猪俣美江子 訳


エステラはロンドンで活躍の女優
その絶大な人気は かつてアメリカで結婚その後生まれた 
体が不自由な娘ドロレス~”スウィートハート”とのことを
綴った新聞の連載エッセイによることが大きかった

というところに 
アメリカで服役中だった夫アルが病気で特赦出所し 
死ぬ前に娘に一度会いたいと相棒エルクを伴ってやってくる


このあたりまで 
これ書評でみて図書館に予約したけどなかなか手元に来ず
なんや 読みたくなる題名やけど どんな話やったっけ?
と思ってしまうような ドタバタした寸劇のようなんですが

登場人物は 
エステラ その秘書 バニー新聞記者 ジョニー・スミス 
娘の養育をしている ローナとビル そして アルとエルク

80頁過ぎたころにやっと 
スウィートハート失踪 続いて 
アルの心臓発作によるとおもわれる死
エルクは銃で という二つの殺人事件勃発で

おおお そうだったわ
”アガサ・クリスティに比肩する もう一人の女王”
というんでリクエストしたことを思い出した (^^ゞ


失踪のスウィートハートは?
アルとエルクの死は?
はてさて・・・・犯人は?
という謎を解くのは警部チャッキー
そのチャッキーと女房のやりとりなども
やっぱりどことなく喜劇めいていて


”斜面のハリエニシダが
レンブラントの描く黄金の光線のように輝き”
などという 舞台となったウェールズの景色や

大きな古い台所の 
古いオーヴンや木製戸棚に並ぶ染付の皿
などの描写にもわくわく

ダイヤル即時通話 というのがやっと始まった頃で
電話がトリックのカギだったりして レトロ感あり ♪

スウィートハートが使用しているということで
関連グッズで大儲け など現代と変らぬ世相など

著者の ときとして辛辣な目線は
1907年マレーシアで生まれ インドで育ち
英国のフランシス修道会で学ぶも
父親の破産で17歳で退学

家庭教師 モデル ダンサー 秘書 室内装飾家 
調理器具の販売員
~のときに若い女の売る場主任にさんざんいじめられ
殺意を抱き彼女をモデルにした
「ハイヒールの死」を執筆だそうで~これ絶対読みたいね^^

という数々の経歴が登場人物に反映されているもよう


アガサ・クリスティとはまた違った味わい
違ったイギリスを垣間見たような
また ”読むひと”が増えて嬉しい限りです ♪♬♪


写真の 片付けで出てきたガラスの器
イギリスのアンティークです ☆ミ
とりあえず洗ってテーブルに
何を盛ろうかな