ギュスターブ・フローベル
芳川泰久 訳
娘時代に恋愛小説読みふけり
恋に恋して 妄想世界拡大ぎみのエンマ
その美しさ故か
田舎医者 シャルルと結婚するも
その凡庸さが鼻につきはじめ
青年書記 レオンや
プレイボーイのロドルフとの情事にのめりこみ
洋服やアクセサリーはもちろん身の回りの調度品
彼らへのプレゼントに逢瀬の際の費用など
浪費をかさね 莫大な借金をかかえ
挙句の果てに服毒自殺をして果てる
”一地方のありふれた姦通事件を芸術に昇華”
とあります
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ほんとに自己中心行き当たりばったりの言動で
破滅に突き進む! とこが好きかな^^
恋物語に自分を重ね 上流社会に憧れ
なんとか自分の城を築くのですが・・・・・
満足を知らないエンマ
快楽の追求だけのロドルフ
溺れひきずられるだけのレオン
人を陥れ財を成すことしかないルルー
名声にとりつかれたオメー
そう思うと 何もかも失ったけれど
ただひたすらにエンマのことだけが愛おしい
シャルルは一番幸せだったのでは?
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草や木の匂い感じる田園風景
町の佇まい 農業共進会の様子
~その演説をバックにロドルフの口説き文句のとこ
映画を見てるような気分に^^
瀉血や薬局 馬車や荷車など
その頃の風俗も興味深くて
”新訳はフローベルの徹底した推敲を施した
原文の息づかいそのままに日本語に”
とありますが
自由間接話法を方法的に小説の地の文に使用
したのはフローベルからだそうで
~解説に文中の文章を取り上げて説明あり
そんなご苦労があったのですね
言われてみると なるほどと
何の違和感も無く リズム感のある文体でした
途中にある注釈も細かく詳しく解りやすかったです
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たぶん三度目で 読むのは
多感な時代に 一度
二度目はついこないだのような気がするけれど
考えたら二十年くらいまえだわ
http://ameblo.jp/naoko-depp/entry-10365896034.html
おもわず買ったのは
カバー表紙があまりにも素敵だったから
装画 近藤圭恵 さん
あと オビの映画「ボヴァリー夫人とパン屋さん」
とかいうのも気になって
~どうもいかにもフランスって感じのオハナシらしいですが
また観に行けたら行こうかな♬