ザ・オーディエンス
NT ライブ「ザ・オーディエンス」@池袋シネ・リーブル
ヘレン・ミレンの「ザ・オーディエンス」。
NTライブというのは、
英国ロイヤル・ナショナル・シアターの舞台を、
映画館で観ることができるというもの。
映像なのに、
本当に芝居を観ているようなのです。
「ザ・オーディエンス」は、
1952年の即位以来、
女王が毎週行なっている英国首相たちとの謁見の模様を描いた作品。
舞台は謁見の場だけなのに、
時代の移り変わり(衣装とヘアメイクの早変わりが見事)、
情勢の移り変わり、
女王の葛藤、女性としての葛藤、
見事に描かれていて。
ユーモアたっぷり、
笑いがたえず、
最後には涙をこらえられない場が。
なんだろう、この
包み込まれるような
悠々とした大河濁流のなかの緻密さ、
劇場の一体感。
至福の時間。
ちょっぴり悔しい時間。
国民と劇場が
敬意と挑発とを対等にもち、
必要不可欠な楽しみの場としている。
「スカイライト」楽しみだ。