炎立つ
ここ盛岡で全日程を終えました。
感慨深い気持ちになるかなと思っていましたが、
刈谷、広島、神戸、そして盛岡と回を重ねるごとに、
演るというより、
演らせてもらっているというのでしょうか、
どんどんその土地の時間のなかに
フゥっと乗せていただいている感覚になり、
力が抜けて、
溶けてゆくような不思議な無重力感でありました。
その土地土地のチカラが、
炎立つを、決して東北だけのものではない、
大地があって人が居住まうものがたりたらしめたのかもしれません。
一千年前のお話は、いま、そしてこれからに続いてゆく、
だから、公演が終わって寂しいなぁという気持ちはあまりせず、
これからだ、という
ともすると前のめりな勇気をもって終えた最終日でありました。
キャスト・スタッフ、このうえなくいいカンパニーに
いちメンバーとして参加できたこと、
たくさんのお客さまに観ていただけたこと、
今まで経験したことのない役出会えたこと、
東北の歴史に東北人として演劇で向き合えたこと、
ありがとうございますのひとことにつきます。
またいつかどこかで。