やけたトタン屋根の上の猫 | 宮菜穂子オフィシャルブログ「菜時記」Powered by Ameba

やけたトタン屋根の上の猫

「やけたトタン屋根の上の猫」@新国立劇場小劇場

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作:テネシー・ウィリアムズ
翻訳:常田景子   演出:松本祐子

新国立で観てきました。

数年前にブロードウェイで見た、この作品。
なんともいえない、暑苦しさ、閉塞感、
どろどろとした欲望が行きかう中に、
ちらりと光る希望と祈り。
英語ちんぷんかんぷんでしたが、そんな印象を受けた作品。

演出によっていろんな切り口がある。
今日はその一つを垣間見たような。
壁を取っ払った素敵なセット、
交錯してゆく光、
饒舌な人物達。
それにしても、とてもよく喋る。
喋るには意味がある。

何度もでてくる、タイトルでもある
「やけたトタン屋根の上の猫」という言葉。
「CAT ON A HOT TIN ROOF」。
語感として、なんとも強烈な音。

英語の響きの耳に残る鋭い音の印象は、
何度も繰り返されるごとに変化してゆく。

そういえば、夏の夜の夢の時、
ジョンが不思議なワークショップをしてくれたっけ。
日本語の台詞の中にある、アカサタナ、
それぞれの行の言葉を見つけてゆく作業。
カ行は怒り、サ行は・・・、
音から受ける印象がどれだけ言語によって違うか、
気持ちと繋がっているかという作業。
それを思い出したのでした。

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