本 | 宮菜穂子オフィシャルブログ「菜時記」Powered by Ameba

どんな本の読み方をしてますか?
と、質問を頂ました。

お答えします。

時間帯別に分けてます。
常時10冊くらいの本を時間帯と気分で。
そのうちの一冊は本命。
これは、長い時間とれるときにがつっと。
残りは朝起きてちょこっ、移動中にちょこっ。
電車の往路復路はたいてい、読む本が違います。
一週間でまた新たな10冊に。

今は、モーム再読ブームなので、「月と六ペンス」を、
昨日十数年ぶりに読み終わりました。
でも、もう一度今朝手に取り味わい読みを開始。
普段は小学館の分厚い「明治時代館」をベッドに広げて、
気の済むまで。
地図帳とか、語源辞典とか、
調べたり書いたり、一冊から派生していってしまうものを朝に。

活動時間中は、
阿部謹也先生の御著書を合間みては、読みまわし。
「ビゴーが見た日本」シリーズや、
種村季弘著「食物漫遊記」
岩満重孝著「百魚歳時記」などはご飯や歯磨き時に。

寝る前は、これまたマイブーム、
人体骨格図鑑をベッドに広げて眺めつつ。

困った時は最近は、司馬さんの「峠」に帰ります。
司馬さんの中で一番、響きます。

古典文学をちゃんと読まねばならないのですが、
がっしり腰を据えて向かう時間のとれる時の楽しみに。
とはいえ、一生の内にどれだけの本に出会えるのだろうと思うと、
気はせくのです。

父親の仕事の関係で壁一面本の家に育ちました。
本の匂いと背表紙の色彩、文字の配列だけで、満足。
背表紙から中身を勝手に想像して、満足。
大人になってから、やっと、本の中身に興味を持ちました。
いかんねぇ。遅いねぇ。
でも、気はせいても、読む時間はせかずに、
楽しんで、嗅ぐように読んでいければ。

お答えになったでしょうか。
面白い本を、ここの場で、
これを読んでくださっている皆様と共有していけたら、
と思います。