Evening | 宮菜穂子オフィシャルブログ「菜時記」Powered by Ameba

Evening

菜時記
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徹夜徹夜でツタヤに寄って、

パトリック・ウィルソンとクレア・デーンズのこの表紙と、

眠る、という文字に惹かれて借りたのだけれど。


なんともはや秀逸。

見おわってみれば、監督はラホス・コルタイ。

勉強不足でした。

この新作を見逃していたとは。

前作、「華麗なる恋の舞台で」は3回も劇場に通ったというのに。


二人の娘と死を目前に控える病床の母。

母の過去、娘達の現在がリンクしてゆく物語。

あまり書くとよろしくない、あとは見てください。

メリル・ストリープ母娘、ヴァネッサ・レッドグレイヴ母娘が共演。

舞台の人たちばかり豪華に出演、ほんま実力あるなぁ。


人生に過ちはない。

女というのは、女性の時代に何があっても、

母となってその過ちは全て昇華されるのだ、

そんなような意味を受け取りました。


そして、これは私が常日頃思うこと。

自分の親というものの過去にどう触るのか、という疑問。

やはり、あえて触れる必要はないのでは、と思います。


その人の経た時間はその人のもの。

その人たちが互いに刻みあった時間は、その人たちのもの。

あとの世代には決して共有しえないもの。

思いは馳せるけれども、そっと置いとこう、

そんな距離感を保とう、そう思います。