サンシャインボーイズ@シアタートップス | 宮菜穂子オフィシャルブログ「菜時記」Powered by Ameba

サンシャインボーイズ@シアタートップス

1985年に150人のキャパで新宿トップスビル4Fに誕生したシアタートップス。

この3月をもって、23年間の勤めを終え、閉館する劇場。


今、そのシアタートップスでは、最後のお祭りが行われています。

ココを踏んできたたくさんの人たち、

ココで大きくなっていったたくさんの団体が、

朝から晩まで、特別にとっかえひっかえに公演中。

それはそれは、な、面白い企画、貴重な方々。


今夜はサンシャインボーイズ15年ぶりの再結成。

こんな世紀の瞬間に立ち会えるなんて。


夢、みてるみたいでした。

夢、みられただけでもいいじゃないか、というコトバの如く、

トップスを、サンシャインボーイズをつぶさには知らないのです、

少しだけ後に生まれてきてしまったことを後悔しているのです、

ではなくて、今、この場に立ち会えたこと、この芝居を、この劇場で、

このお客さんたちと一緒に楽しめたことを、思わずかみ締めちゃいました。


笑う、にもたくさんの種類があります。

心のそこから温まるような、

お腹の中心から温泉が出ているような、

そんな笑。

即物的でも、永続的でもない、

まさに演劇的な時間の笑いと、保温。

保温されすぎて、お腹に蕁麻疹だよ。


記憶を抉るのでも、掘るのでもない、

吹く、というのか、振るというのか。

そんな世界を作り出す、

久々に集まった、サンシャインボーイズの方々。

年月と信頼、

そんなものが温かい笑いのの要素にもなっているのでしょうか。

劇団て、仲間っていいなぁと、

無責任にも思ってしまうのでした。


トップスという空間は、

舞台と客席の見えない壁を、

なくしてしまう。


そちら側とこちら側、がいつしかなくなり、

そちら側に引き込まれ、こちら側に引き込まれ、

いつの間にか、現実と虚実の間の世界を作り出す。

そして、みんなでそこに飛びこむ。


おこがましくも、入ってみたいな、参加してみたいな、

と思わずにはいられない、空間。

もそっとはやく生まれて、その歴史をみたかったな。


そう、トップス23年の歴史がムック本になっています。

シアターガイドの編集長だった今井さんが丹精込めて完成。

ぜひ、お手にとって見てください。

思い想い重い一冊です。


今日見た芝居は血肉に残し、

ムック本は部屋に残し。

残る場所が違うだけさ。

瞬間に消えてゆくものは、記憶に永遠に留まる。


8階のユイットもなくなっちゃうのか。

カフェでした。舞台のセットみたいな、不思議なカフェ。

新宿のお茶場もまたひとつ消えてゆくのね。