サラン | 宮菜穂子オフィシャルブログ「菜時記」Powered by Ameba

サラン

一昨年秋のNYのBroadwayスト。

路頭に迷っていた私を救ってくれたJun Kimさん。

彼がスタッフで入っていた、The RITZという芝居、

見せてくれて、劇場裏、憧れのstudio 54も案内してくれて。

ナマBroadway体験をさせてもらったのでした。


そんなJunさんが、日本で芝居をするというので、

『サラン』@中野MOMO。


在日コリアンのお話。

ひとりの在日の女の子が日本人と出会う。

ひとりの日本人が、在日の女の子と出会う。

両側からやさしく、辛辣に民族問題を問うて。

2002年の日朝首脳会談、双方の立場から、

こんなにも色々でてくる。

国同士はいまだ進展あらずとも、

我々は手を結び合ってゆくんだと。


差別ではなく区別だ、というせりふがありまして。

真剣にその言葉の意味を考る。

差別は区別した上にその対象を、正当な理由なく劣ったものとして不当に扱うこと。

区別は、区分されたもの、けじめをつけられたもの。

と、字引にはありまして。

差異、分類、類別、識別、相違、区分け、選別。

日本語には微妙な配慮と遠慮と慮りとがあって、

なかなかに明確な使い分けされてないぜ、と思うのでした。

でも、我々の抱いている感情は差別でも区別でもないぜよ。


終演後、Junさん友人宅へ招かれている全出演者に便乗。

知らない人の家へあがりこんだのでした。

ふちぎな夜。