しかご en el ultimo momento | 宮菜穂子オフィシャルブログ「菜時記」Powered by Ameba

しかご en el ultimo momento



初日に。


ターニャからのメッセージ。

最後だからといって、感傷的になりすぎることのないように。

お客様は初めてなのだから。

まだまだ最後まで新しい発見をしつづけて、と。


昼夜の間に皆に来たこの言葉。


なんとも知的な演出家のもとでの我々集合体。



ケンヤ兄ブートキャンプの最後。

8月の暑い最中から、プリンシパルもアンサンブルも、

一日も欠かすことなく続けてきた、アップ。

これが作品に多大な影響を与えている、と。


たしかに。

稽古開始の、楽屋入り準備の一時間前から、

時には9時から、せまいロビーで、リハ室で、

汗ながして、声出して、はしゃいで、

聞いたケンヤ兄の掛け声。

唯一の我々のユニゾンのムーヴメントでした。



開演前の円陣。

我々が舞台にいるときでも、袖にいて、

眼光あらたかにみまもってくれたSWINGの5人。

そして、クロスさんとヒロ君。

みんなでこの千秋楽を、と。



シカゴ招聘公演の始まった頃、

日本人キャストで上演は・・・とみなされてたのが、

7,8年がかりで、そうとうな努力で、

やっと実現した、日本語版CHICAGO。



費やされた時間、思い、力、がケルンのように重なって、

私ら出演者は、ほんの最後の小さい石としてか関わってはいないけれど、

発起された時からの今までに連なった人たち、その思いとは、

しかと繋がっていられた、と確信してます。



ひとつのプロジェクトが立ち上がり、劇場で形になるまでのプロセス。

そこにかけられた熱意をひしひしと。



オリジナル作品というのも待ち遠しい。

けれども、海外のものを、そっくりそのままやることの意味、

とても、とても、あるのだな、と。

FOSSEという型を通してお見せする日本人のCHICAGO.



シカゴに出たら、みんなfosse childrenだ、とゲイリーは言っていたけれど、

そんな、そんな。

門が開錠されたのみ。通行証を受理されたのみ。

進むか、走るか、歩くか、這うか、SWINGするか。



新しい扉をありがとう、CHICAGO JAPAN COMPANY.



舞台裏で