チャリンコ旅、その参。 | 宮菜穂子オフィシャルブログ「菜時記」Powered by Ameba

チャリンコ旅、その参。

旅2日目。岡山~備中高梁への行程。


早朝出発。岡山市の北西、吉備路へ。本日は足慣らし。

まるで昨年訪れた奈良明日香のよう。

それはそうか、大和朝廷と並ぶほどの勢力を持っていたといわれる古代吉備大国だもの。

その中心地は現在の総社市あたり。その周辺に古墳や文化財が点在。

田園や稜をぬってつくられたサイクリングロード(吉備路)をのんびりとこぐ。


・吉備津彦神社

吉備の中山を背に、落ち着いた静かな場所にある。

熊野本宮で見たような古い社殿が3つ。

元禄年間のものだそう。さすが備前国の一の宮。土に風に、風格がある。

石燈籠も現存のもの。享保12年・・それってベガーズ・オペラの生れたあたり?

刻まれて定かにはよめない数字文字に勝手に思いをはせて喜ぶ。


流造りの本殿


神社脇のおトイレー姫と彦…(笑い)

・吉備津神社

雨月物語に「吉備津の釜」という巻があります。

その昔、わたし出演しました。

そのお話に出てくる。吉備津の御釜祓い、いわゆる「鳴釜神事」で知られる神社。

というよりも、桃太郎伝説のルーツといわれる吉備津彦命をまつった神社というほうが一般的かしら。

本殿は修築中で拝見できず。セットさながらのお釜たちをじっくりと拝見。

まさか、本物に出会う日が来ようとは、またしても歓ぶ。


確か禁写真・・・?


さすが鬼の国

・備中国分寺

田んぼの中にきりりとそびえる五重の塔。圧巻。

近くからよりも遠くから眺めるのがよろしいようで。

聖武天皇の時代に建てられたものが焼失し、現存のものは江戸中期のものだそう。

辺りには菜の花がわんさと咲き、三分咲きの桜と共にお花見をする家族連れ多数。

顔より大きなハムカツを素手でほうばるカップルに、なんだかほのぼのと悦ぶ。



圧巻


道中やたらとレンタママチャリに乗った欧米観光客のグループに出会う。

Helloだったり、Hola、だったり。

途中、農作業姿のおっちゃんに囲まれた青い目の青年を発見。野次馬する。

ベルギーからきたそうで、集団からはなれてしまったんだとか。

胸の中で勝手にポワロ、と名づけ、先を急ぐ。

不親切な、といわないでください。

田んぼの一本道、彼も来し方行く方をじっとみていればいずれ合流できるはずなのです。

総社市を通り過ぎ、国道180号線を一路高梁へ。

足守川を通り越し、高梁川沿いへ。豊かな川。


そう、この道を越後からはるばる河合継之助はやってきのです。

彼もみたであろう、地形、風景。思いをはせて悦ぶわたし。


河合継之助、私の小さい頃からのヒーローです。

これから訪れる高梁の街は、司馬遼太郎「峠」の上巻、備中松山の項に描かれている風景そのままでした。


ということでつづきは次回。