「幸福の持参者」 日本文学100年の名作 第2巻 1924-1933 | naokoの日記

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1924 島守 中勘助
「銀の匙」 去年だったか読んだの みたら2013年
http://ameblo.jp/naoko-depp/entry-11501654619.html
の主人公に同じく やはり老成してますね
”世のあさましいことは見つくしました”と島守を

1925 利根の渡 岡本綺堂
座頭の魚の目を一刺しに
やはり座頭市の勝新さんを想像してしまうわ
ゾクっと怖い

1926 Kの昇天 梶井基次郎
幻想的 ドッペルゲンゲルもう一人の自分なのかな

1928 食堂 島崎藤村
1923年の関東大震災からの復興模様

1928 渦巻ける鳥の群れ 黒島伝治
シベリア出兵の際の出来事

1928 幸福の持参者 加能作次郎
永遠のテーマ ですよね~幸せはどこに
表題になって カバー表紙も
この頃こんな虫籠も みませんねぇ

1928 瓶詰地獄 夢野久作
遭難した南の島の兄と妹
残酷な結末に導くさまがサスペンスフル

1930 遺産 水上龍太郎
関東大震災で壊れた壁をきっかけに
隣人との付き合うことになるものの・・・・
集団になったときの人の怖さ

1930 機関車に巣喰う 龍胆寺 雄
モダニズム文学
機関者に住む少年と少女
映画 ”ポンヌフの恋人”が思い浮かんだ

1931 風琴と魚の町 林芙美子
故郷の訛り懐かし 辛子レンコン♬
物哀しい貧しさのなかにもほっとするものが

1932 地下室アントンの一夜 尾崎翠
名前はいろんなとこに登場 けれど初読み
この作品 日本の文学風土になじまなかった と
そりゃそうでしょね 今までのものとは全く違うもの
今では普通かもしれないけどこれを80年前にって凄い
生活感の無さが好き

1932 薔薇盗人 上林 暁
貧しさが人間を創るのかもしれないと思わせる 
ひもじい という最近使わなくなった言葉が思い浮かぶ
現代は心がひもじいのかもしれない

1932 麦藁帽子 堀 辰雄
教会も出てくるし フランスの田舎や海岸のような気がしてくる
少年の おもいを寄せる少女や母親との関係にも
コレットの”青い麦” とか思い出した

1933 詩人 大佛次郎
有名なのに 初読み
「鞍馬天狗」もそうだとは知りませんでした
ロシア帝政末期のテロリスト
翻訳小説を読んでいるよう

1933 訓練されたる人情 広津和郎
チェーホフの”可愛い女”を意識して生み出した
主人公 玉千代のあっけらかんぶりが 
ケセラセラな感じが良いな♪

     ✿


間にいろいろ挟みながら長いこと持っていたので
前半のは題名みても?だったりするけど
最後にまとめがあるので助かっちゃた^^
全般に暗めだけれど 
だからこそ一筋の光がまばゆい☆ミ