たとえばここに一重ねの
サンドイッチがある。
そのまま食べるほか、包丁で
一文字、十字、バッテンに切る
という選択があって中身は同じ
なのに味わいが違うのは何故か。
一文字は大ぶりの一切れを
両手で掴み噛る安定感。
十字は四角い。
コンパクトです。
どの角から攻めるか。
耳と身がふたつ、耳耳と
身身がひとつづつ。
私はまず耳の重なる固い角
から行き、続けて耳のついた
辺を噛り、残りを丸呑みする。
毎回意識している訳ではない
けど、思い返すとそんな風に
食べている。
バッテンに切ると二等辺
三角形が四つ出来る。
二等辺の頂点をまずガブリ
といく。どうしても噛りつ
かずにはおれない。
これがクライマックスで
残りの二角は消化試合。
底辺に厚く具を配備すれば
この弊から逃れられるので
しょうが、サンドイッチを
作る時はいつだって早く
食べたいからそこまで気が
回りません。
