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昼下がりの天神で腹が減り
何を食べようかと思う。


駅からすぐの立ち飲み屋は
ランチにカツ丼を出す。

ごはんに甘くて辛いタレが
ビタビタになるほどかかって
いるが素早く熱いのを出す。


もう一軒はまだ入ったことが
ない店で相当古くからやって
いるらしい。

ちゃんぽんが名物で、年長の
友達がおいしいと推薦していた。

迷うと長くなるからまず
未知のちゃんぽんを食べ
足りなかったらカツ丼を
追加することにした。



二時なのに店内は九分の入り
で、相席しているテーブルも
ある。

厨房前の一番奥が空いている。

滑り込んで壁を見ると
稲荷寿司のセットがある
からそれにした。


冷たく香ばしいお茶が出て
ぼんやり店内を眺め、ここ
は大丈夫な店と思う。

清潔でこじんまりして店員
さんがきびきび働いている。



料理が来るまで十分くらい
だろうか、その間に客は二組
来て、絶妙なタイミングで先客
が出ていく。

たまたまなんだろうけど
客がスムーズに対流するの
を見るのはいいものです。



ちゃんぽんが来た。

小ぶりの丼にたっぷりの
野菜が盛られ、イカは飾り
包丁が入っている。

汁は熱くて甘く、多めの
胡椒でめりはりを付けて
いる。脂気は皆無です。


やわらかな麺と甘汁がマッチ
して、合いの手に噛る稲荷が
汁以上に甘く、半分あたり
食べたとこで腹が膨れてきた。

もうカツ丼は入らない。



店員さんが稲荷寿司売り
切れを厨房に伝えてすぐに
おばあさんがやってきた。

まさかと思えばやはり
稲荷の客で、もうないと
言われても引き下がらず
今日パーティーがあるのと
言う。


手元にある一個を進呈しよう
か、いや一個だと喧嘩になる
な、と考える。

そしたら店員さん、今日は
品切れです、明日になった
らありますと言った。

断言です。


おばあさん、しばしその場
に立ち尽くし、肩を落とし
て店を出ていった。

ほんと楽しみにしていたん
でしょうね。