大人になって間近に見た
小説家は二人で、ひとりは
自分の店だった。地味な人
でした。
もうひとりは恵比寿の奥地
のパブにいた。
もうちょっと酒を飲めば
面倒なことになりそうな
雰囲気の他、文士っぽさはない。
そういえばリリー・フランキー
も見ました。血の気の薄そうな
白い顔をしていた。
母はサーカスで三島由紀夫を
見ており、逆にガン見された
という。背は小さく目が大き
かったらしい。
思い出した。
中学生の頃、六本木のライブ
ハウスで当日券を買うため
並んでいたらおじさんが
ソフトクリームを舐めながら
こちらに向かってくる。
「券はここに並ぶの~?」
と聞き方はやさしいが色黒
の巨漢でしかも目が据わっ
おり、こわいから私ははい
としか言えない。
あとで中上健次と知った。
やはり中学の頃、橋本治に
会った。
これは学校新聞の取材を
口実に会見を申し込み、
受けてもらった。
話には聞いていたが背の
大きな人で、スポーツサイ
クルに乗って、たしかラク
ビーシャツと短パンのいで
たちで現れる。
何を話したか聞いたか覚え
ていないが、その頃雑誌で
読んだ橋本さんの人物評で
人の話を聞かない、とあった
からそのままあれって本当
ですかと尋ねた。
一瞬絶句してそんなことは
ないよと答え、そんな無礼
な中坊にお寿司までご馳走
してくださりました。
ありがとうございます。
