したたか飲んで朝の喫茶店
に漂着した。
複合商店街の中にあって
店内は相当暗い。その暗さ
がいい。
ライトはカウンターあたり
だけ、あとは外光がたよりで
今日は曇りだから二日酔いの
目にやさしい。
向かいのお嬢さんは座った
まま寝ている。
アイスティを飲む。
業務用パックから直注ぎした
この茶が今の体にはしっくり
くる。
それから二時間後。
天神にて携帯電話の充電を
済ませ別の喫茶店にいる。
ほんの少しだけ体調が戻って
きてこの分で行けば昼過ぎ
にはごはんが食べられるよう
になるはず。
今は蕎麦湯が飲みたい。
専門店があればいい。
蕎麦は置かず湯だけの店。
席に着くと猪口と四角く
赤い湯桶がやってくる。
ちゃんと蕎麦を茹でた熱い
湯が出て、薬味にすりたて
の山葵が付いたら七百円、
いや七百五十円払ってもいい。
蕎麦湯だけじゃ弱いから蜆の
味噌汁と葛湯、梅干湯にコーン
フレイク、中華風の掻き玉子入り
スープも出す。薄いポカリも。
重篤な症状のお客さん用に
ベッドと点滴も用意すれば
万全であり、二日酔い業界
に新風を送り込むにちがい
ありません。
