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なるべくあちこちの店に
行こうと思ってはいるが
結局同じところに足が向く。


おじさんおばさんと息子
三人でやっていて麺の茹で
加減よろしくスープは軽く、
あと焼豚がハムっぽくて
何度食べてもおいしい。

我が心のラーメン屋であり
ご主人一同の末永い健康を
祈っています。



日曜の昼下がりに行った時
のこと、青い車が店前に停め
てありずいぶん大胆な路駐を
している。

中は七割の入り、カウンター
に座ってラーメンを注文した。



左隣の男。

どう食べようと好みの問題
だけどいきなり大量の辛子
高菜を投入、丼がまっくろけ
でそこにニンニクを絞りゴマを
どしどし振り掛ける。

脇には白飯が控えている。


たしかに高菜とニンニクを
入れるとやさしいスープは
一変して攻撃的な味になり
飯によく合うが多過ぎで
その手つきに躊躇がない。


そっと顔を見ると色白で
肥えてもいないが痩せても
いないゴムみたいな面相、
小さく丸い目は黒くうつろ。

悪い予感がする。



自分のラーメンがきて麺を
啜れば固さほどよくスープの
持ち上がり上々。

と思えば左の男がすごい音
を立てる。


逆回転で吐くように、えずき
ながらものを飲み込むように
ゴエゴエと音を店内に響かせる
のです。

不安は的中した。


男とは肘がぶつかるくらいの
近距離で、耳を塞ぎながら
ラーメンを食べることはでき
ない。

聴覚神経を切ってお食事
続行するが、合いの手に
ゲップ溜息喘ぎ声を交え
咀嚼音はヒートアップ。

平らげ満足気に立ち上がり
店前の青い車に乗り込む男に
ありったけの呪いを送ります。


どんなに好きな店でも外食
である以上、こういう不幸は
避けられません。