むっちゃん万十。
有明海の泥濘に住む珍魚、
むつごろうを型どった焼き
菓子で、薄甘く柔らかい
生地。
あんこ、チョコ、クリームが
入っている。
外見はスリムな鯛焼き。
中身は他にハムエッグ、バーガー。
去年の暮れにはソーセージも
発売された。
私の一押しはハムエッグ。
千切りキャベツと安ハム、
半熟玉子。
噛めばはみ出すマヨネーズを
吸いつつ立ち食いします。
一匹百二十円のしあわせ。
バーガー。
つなぎが七割のハンバーグと
キャベツ千切り。
ケチャップとマヨネーズ。
たまに食べるとおいしい
けれど、ハムエッグに比べると
影が薄い。
玉子とマヨネーズが生地の中で
蒸し焼きになってとろとろ
内も外もふんにゃりして、
甘塩酸っぱい所にキャベツの
歯応え。
いっぺん食べたら忘れられ
なくなる。
その点、バーガーは押し出し
に欠けます。
食べても食べても挽肉。
ハムエッグの中の黄身は、
体のどこに隠されているか
わからない。
だから慎重に噛り取る。
歯が黄身を探り当てた時の
喜び。
大胆にかぶりつく時の
恍惚。
玉子が軸となって、一匹の
むっちゃん万十に起承転結
が生まれる。
ソーセージ。
これは言語道断な代物で、
うまくもまずくもない中太
の腸詰がごろりと入って
いるだけ。
やはりキャベツとマヨネーズも
入っているが互いの連携は
ない。
まったくやる気が感じられ
ないのにハムエッグより高い。
三十円も高い。
わたしなら如何なる改善策をとるか。
まずソーセージをぶつ切る。
それを玉ねぎの粗みじんと
炒め、トマトピューレ、カレー粉
胡椒で味を整える。
かなり辛くします。
型に生地を流したら、
キャベツ、マヨネーズ、
具の順に置く。
体の芯に溶けるチーズを並べ
通常品より固めに焼いたら
完成。
噛ればキャベツとマヨネーズの
甘さ酸味が口に来、続いて
ソーセージのゴロゴロとソースの
辛味。
とどめにチーズの濃厚。
自分で書いといてなんです
が、実にうまそう。
潰したじゃがいもと
ソーセージもいいですね。
[ ヤスダ式たべもの辞典 ] 08/02/07 (木)