大貫妙子が作った
「突然の贈り物」という歌が
あります。
女の元に花束が届く。
送り主は昔の男で、付き合って
いた時の事を思い出し、心が
震える、といった内容。
こう書くと味もそっけもないけど
名曲です。
実際に元彼から物を贈られたら
女性は引くでしょう。
花束なら特に。
二人がどう別れたのかで
対応は変わってくる。
男が一方的に振られた場合、
返送ならまだマシ、下手を
すればお巡りさんに通報される。
相手の誕生日をふと思い出し、
何か贈りたいという時もある
けど、色々考えて止めにする。
別れる前だって贈り物は難しい。
友達の同僚は好きになった
酒場の女にスタンガンを
プレゼントした。
何万ボルトもの高圧電流が
流れる携帯武器です。
通勤帰りの夜道、これで
変態から身を守ってほしいと
いう男心。
でも、もらった方はそれが
判らない。
判る訳がない。
突然すぎる。
女が包みを開け、驚き落胆し、
最後に怯えるさまが目に見える
ようです。
でもその人、とんちきだけど
悪い人じゃない気がする。
私が世話になった酒場は
カウンターに女の子たちが
入っていて、贔屓のお客は
事ある毎に贈り物をする。
服。アクセサリー。
自転車。
ワインとソムリエナイフ。
色んなものを贈っていた。
その内のひとり。
腹になにもない気のいい人で、
酒を水のように飲み、飲むほどに
声はでかくなるけど一時間で
意識不明になる。
中の子と話をしたい。
好意を伝えたい。
だけど言うべき言葉が見つからず
八割酒の水割りをぐいぐい飲む。
限定解除もとったし、
大きなバイクも皮のジャケットも買った。
これ全て好きな子の為、
なんだけど、相手は特にバイクが
好きではない。
そもそも男は好意を伝えて
いない。
これだけ好きなのだから、
むこうも気持ちを判っている
はず。
女の子は男らしい男が好き。
男はバイクに乗るもので、
排気量と男の器は比例する。
そういう思い込みを原動力に、
彼は告白をすっ飛ばしバイクに
またがる。
クリスマスの頃、贈り物に
持ってきたのはランジェリー。
セクシーな。
順番からいったら、十五段階は
飛ばして、いきなりエロ下着。
本人は下心がなかったと思う。
足りなかったのは思慮だけで、
貰った方はさぞ迷惑だったろう。
突然すぎる。
だけど突き抜け加減が素敵で、
彼を思い出しながらこの文を
書きました。
元気にしてますか?
[ その他 ] 07/11/02 (金