年間のべ

3,000人以上の患者さんが訪れる

鍼灸院の院長である著者が、

東洋医学にもとづいた

自分で実践できる体質改善と

健康維持の方法

を紹介している本です。

 

 

 

 

 

 

 

「東洋医学」って、

勉強して知識がある人以外は

東洋医学ってなに?

…という「定義」の部分は

よく知らないまま…

 

  • この症状には、このツボを押したらいい
  • この季節は、この食材を摂るといい

…などの

「枝葉」の部分しか知らない

人も多いのではないでしょうか。

 

私もそうです。

 

 

 

なので、この本の冒頭で

そもそも東洋医学とは?

と、「定義」があり

おっ!

と思いました。

 

  • どのような経緯で生まれたのか
  • 何を目指しているのか

がわかると、

一貫している基本的な考え方

がわかるからです。

 

 

 

  • 「陰陽論」の発祥や考え方
  • それを人の体では、どう考えるのか

…という説明もあり、

東洋医学の基本的な認識

を持つことができます。

 

私にとっては、

それがわかっただけでも

大きな収穫でした。

 

 

 

そして、この本では

40代以降の人に理想的な

体の動かし方と休め方

を提案しています。

 

 

 

内容は、

  • 体質のタイプごとの体の動かし方と休め方
  • 春夏秋冬、各季節の意味と過ごし方

という構成。

 

 

 

例えば春であれば、

以下のように書かれています。

 

 

春は、1年に一度の「若返りのチャンス」であるとともに、1年の養生の中で最も大事な季節です。なぜなら、冬から一転して春には「新陳代謝」が高まるからです。

 

(中略)

 

他の季節では、このような新陳代謝の高まりは期待できません。春に意識的に新陳代謝を上げる過ごし方をしてこそ、自己治癒力を高められるのです。そして、ここで体を整えることが、1年中調子のいい体をつくるための土台になることを肝に銘じましょう。

 

 

 

そのうえで、

各月の「意識するといいこと」

週ごとの「意識するといいこと」

も書かれています。

 

 

 

「意識するといいこと」は

「花を飾る」とか

「目のツボを押す」など、

どれも、簡単にできることばかり

なのが嬉しい。

 

 

 

ちなみに、花を飾るといいのは

「花養生」という言葉があるように、

自然からの生命力を得ることができる

からなのだそう。

 

 

 

この本では、

季節の変化や自然と

人間の体が連動している

ということが

よくわかります。

 

…ということは、

自然にさからう生き方をすると、

どんどん「健康」から遠ざかる

のだということが

理解できます。

 

 

 

同じ「1年を過ごす」のでも

各季節の意味と、過ごし方

を知っていると、

毎日、過ごしている「時間」の意味が

もっと深くなる。

 

 

 

文章の面では、

「東洋医学」という奥深い世界を

わかりやすく、ポイントを押さえて

説明されている

のも、見事だと思いました。

 

この場合のように、

情報量の多い話題

一定の文字数に凝縮して書くのは

難しいのです。

 

 

 

そういう意味でも、

勉強させていただける本だと

思いました。

 

 

 

まとめ

 

季節や自然と人間が

「どのように」連動しているのか

がわかる本。