問3 自殺予防や自殺のリスク評価について、正しいものを1つ選べ。
①文化的・宗教的な信条は、自殺のリスクに関連しない。
②自殺念慮に具体的な計画があると、自殺のリスクが高い。
③家族や身近な人に自殺者がいても、自殺のリスクは高いとは言えない。
④自殺予防のための情報提供などの普及啓発は、自殺の二次予防として重要である。
⑤自殺手段や自殺が生じた場所について繰り返し詳しく報道することは自殺予防になる。
①文化的・宗教的な信条は、自殺のリスクに関連しない。
➡✖。現在の文明社会においても、カルト教団などにおける集団自殺などは発生している。また、文化的にも戦国時代などは自死が当たり前のように行われていた。
②自殺念慮に具体的な計画があると、自殺のリスクが高い。
➡〇自殺念慮にも幅があり、死にたいなぁと思っているだけの場合と、気持ちが昂ると自殺企図に移る場合がある。
自殺企図に移る前兆として、具体的な計画を立てることがある。
③家族や身近な人に自殺者がいても、自殺のリスクは高いとは言えない。
➡✖近親者に自殺者がいると、自殺が身近なものになったりまた、発見者や関係者になることも多いため、自殺の連鎖を起こしやすい。
④自殺予防のための情報提供などの普及啓発は、自殺の二次予防として重要である。
➡✖自殺予防の普及活動は二次的予防ではなく、自殺を起こさせないための一次予防である。
*教育領域、健康領域などでも、一次予防、二次予防、三次予防
という言葉が出てくるので、きちんと抑えておこう。
⑤自殺手段や自殺が生じた場所について繰り返し詳しく報道することは自殺予防になる。
➡✖WHOの定義によれば、繰り返したり、詳しく報道することは、WHOの定義に反する。
➡正解は②である。容易に正答が導けるので落としたくない問題である。