降りしきる雨

どしゃぶり

ガーガーガーガー

やまない雨

バーバーバーバー


深海魚がキラキラ
泳ぐ

深海魚は
眼がないんだって!

でも、ちゃんと
泳げるんだって!

すごいねー!


突然の会話
タモツは返事にとまどった
せっかくの外出日だというのに雨。

ずっと窓の外を眺めていたサチの目には

湿気で霞んだ
窓越しの車が
深海魚に見えたのかもしれない。


降りしきる雨の中にだけ
生息する

特別な魚

眼のない魚

それは、サチにしか見えないのだ。





きみ、
すきなカードを選びなよ

ほら、太陽が落ちる

きみ、
すきなことして遊びなよ

ほら、
もう誰もいない公園


きみ、
涙ながして暮らしなよ

ほら、
季節は3回転した



わかるかい?


誰に必要とされなくても
生きる価値はあるんだぜ


誰もきみと遊ばなくても
そのブランコに愛は乗っているんだぜ


笑えよ

できるだけ

不細工に笑えよ

それが

輝きってもんだろう
バタバタとドンクサク
飛ぶ姿が
情けなくて

羽根、ひろげなかった


ツバメみたいに
ヒュンヒュンと

または、
蝶々みたいに
キラキラと

あんな風に格好よくは
飛べない


また、カラスみたいに
ガザガザと
生きていくことは

そんな、ある種の
強さも持ってなかった


でも、
飛びたかった


「飛んでみろよ」
と、誰もが言う


「飛んでみろよ」
と、誰もが言う


ぼくが、飛んだのは
いつだろう?


地面をずるずるヒキズルような
無駄に長い尾根が
変だ

なんのために
こんなでかい羽根がついてるのか
わからない

ツバメになりたい
蝶々が良かった
カラスも強い
コンドルになりたい
アヒルは泳げるし
ダチョウはすごい


なんで僕は、鳥なんだろう?



飛べない動物たちを集めて
羽根を自慢する

そんな暮らしは
もう、いやだ!




羽根をめいっぱい
ひろげた時、

誰かが
ぼくを指差して叫んだ


笑われてもかまわない

もう、かまわない


指差したのは
人間の子供


不細工なまでに
めいっぱい、
ひろげた羽根を笑えばいい

ちぎれるくらい
羽根も尾根も
ひろげてやる!


はじめまして!世界!

おれの姿をみてくれよ!



おれは

「孔雀」

って鳥なんだ。