SP500の3倍レバレッジETFであるSPXLを
機械学習でモデルを組み、予測をしてみました。
<背景>
SPXLを予測するのに選定した理由は以下2点です。
①予測結果により、売買を繰り返すと、手数料のデメリットが大きい。
よって、1回の売買でも変動幅が大きくなる方が、
手数料のデメリットをミニマムにできるからです。
今回は1回の売買で、手数料最安値のDMM証券の前提で計算しました。
(実質手数料=本手数料0%+為替スプレッドで
0.50%とします。)
②SPXLは1日の値動きを3倍にしているので、変動が大きく、見やすい。
SPXLは以下のような大きな値動きをしています。
2009年に投資していれば、今では34倍(!!)になっています。
コロナショックの底以降で4倍です。
(対してSP500は10年で4倍、コロナの底から1.6倍ほどです。)
リーマンショックの底からのデータ取得なので、非常に大きなリターンです。
基本的にレバレッジETFは長期保有は、上昇下落を伴うと減価するので、
オススメされていないのですが、上昇局面では非常に魅力的です。
SPXLを上手く予測すると、
・暴落が始まったときに売り。
・暴落時の底以降で買い。
により、負けを小さくし、非常に大きなリターンを得ることができると考えました。
<機械学習条件>
・生データに、ボリンジャーバンド、MACD、RSIのチャート分析の考えを導入。
・5営業日後の株価変動を予測
1日後の株価変動予測してみましたが、
小さい値動きが多く、上手くいきませんでした。
そこで、1週間程度のトレンドを予測してみました。
・Pythonで、決定木で予測
<結果>
青が実績、赤が予測です。コロナショックでの下降トレンド、その後の上昇トレンドを捉えることができました。
5営業日後の株価の変化予測と実績の比較です。(データは2009年から2021年2月)
上昇する(100%以上)と予測した場合、実際に上昇したものは78%、
下落する(100%未満)と予測した場合、実際に下落したものは70%
となっています。全体では75%の的中でした。
決定係数R2乗は55%です。
過去10年間の株価の55%は、チャート分析で、
法則性が見いだせるということになります。
(個人的にはMACDやRSIよりも
ボリンジャーバンドの信頼性が高いと分析してます。)
<機械学習モデル予測を利用したSPXLのリターン>
SPXL過去10年間を今のモデルで運用した場合、どうなるか計算してみました。
SPXLガチホールド vs 機械学習の予測に則った売買を比較しました。
モデル予測に則った売買は
・手数料(0.5%)+税金(20.315%)の影響で、負けるのか?
・下落時に売ることで、負けを小さくし、大きく勝ち越すか
どちらになるでしょうか?
(経費率年1%、配当0.5%は今回考えていません)
結果は、ガチホールド34倍に対して、モデル予測に則った売買は46000倍
と圧勝という結果でした。
暴落の影響を受けず、むしろ暴落を利用し、右肩上がりで大きくなっています。
面白いのは、売買するときに最適値があるということです。
103%以上で買い、97%未満で売りが最適値になりました。
小刻みすぎても、安全思考すぎてもリターンは小さくなります。
・小刻みすぎ;100.5%で買い、99.5%未満で売り は8000倍
・安全すぎ;108%で買い、92%で売りはチャンスを逃し1000倍
それでもガチボールドよりも大きなリターンですが。
実際には過去の法則性は、これから使えない場合もあるので、
ここまで大きいリターンにはならないと思いますが、
大きなチャンスや暴落サインは見れると思います。
本ブログでは毎週、予測をし運用していきます。
2021年1月に100万円をモデル運用してみて、+10%ほどでした。
これからどうなるか実験してみます。