来る飛行機


早めに移動し、ラウンジで煙草を吸い

搭乗準備をする。


近くにいた

はげ散らかした

三人組が

スーツを着ているのに

いやにテンションが高い



五月蠅そう・・・



こんなやつらと席が近くなら

嫌だなぁと思いつつ


こう思ったら

必ず一緒なんだよな・・・とも思う



飛行機に乗ったら

案の定同じ飛行機で


しかも一人は隣の席



最悪だ。。。



そのはげ散らかした

一人は座った途端

席の周りの備品を探検しだす


メニューを見たり

映画のプログラムを見たり

免税品のカタログを見たり

リクライニングの角度を確かめたり



厄介だ。。。



運ばれてきた

ウェルカムドリンクを一気に飲み干し

空いたグラスを

彼と唯一の境界線である

私との仕切りに置く



こういう落ち着きのない人は

必ずこういうグラスをこぼすんだよな

そして大抵こぼすのは

境界線を越境したこちら側なんだよな



と、思った矢先

彼は何を考えたのか

急に横にあるボタン類を探検しだす。



そのボタンの一つは

普段は仕舞われているモニターのボタン

そのモニターは

押されたら飛び出す

自分の登場の仕方を全うしただけなのだが


悲しい事に

その上にグラスが載っていた



当然、思っていた通り

グラスは境界線をなんなく侵攻し

こちら側に飛んでくる





「・・・・・・・・」





やはり人は思った通りになるものだ

現実的な力と非現実的な力


説明できることと

説明できないことは

あれど



思った通りになるものだ


よきもあしきも





また、来よう

いずれは帰国する日を決めずに





グラスは空で実害はなく

妙に丁寧に謝られた

その後は大人しくなったので

災い転じてと思った。


初めての飛行機で

嬉しかったんだね

と大人の気持になった。



CAに食事を聞かれ

片言の英語で


「wasyoku plese]


と言った。



隣のオヤヂはどうするのか

興味もあった



そのオヤヂは


「ジャパニーズフード ナンタラカンタラ」


とCAに流暢な英語でやり取りしてる。



後に来た食事は和食とはかけ離れている

洋食だった

そういえばwasyoku

と言った後にフィッシュかビーフと聞かれ

フィッシュと言っていた


そもそもが通じていなかったらしい


魚を食う私を見る

はげ散らかしたオヤヂの

勝ち誇った笑みは

一生忘れてはならないと思った。