昨日の午前10時半出産。

壮絶な戦いだった…。

…が、生まれた子を眺めていると、あのトラウマになりそうな痛みの記憶もどこかへ吹っ飛んでしまう…。

人の赤ちゃんとかみても、扱い分からなくてむしろ困惑してしまう方だったけど、自分からでてきた存在は何とも不思議で何とも神秘的で何ともかわゆかった。

人はこうして親バカになるんだな、と思った。

一つの細胞だった頃からこんな大きくなるまで、自分のお腹の中にいて、今こうして出てきたんだなぁ。

生まれたてのその存在は、まだ人間らしからぬ、生命体。

何らかの感情や思慮もない。
真っ暗闇のお腹の中からでてきて、視力もおぼろげ。
その目には何がどう映っているのだろう。
何の誘発もなく突然泣いてはすぐ泣き止む。
首も自分では支えられずぐにゃん。
生まれたての人間とはかくもか弱いものなのか。

全ての人間はもとはこのようで、人の手がなければ決して生きてはいけない存在だったんだな、と思う。

人というのは決して一人で生きてきた存在ではないんだな…。

………


出産後、思ったよりお腹が引っ込まないことに驚いた。
子宮が元の大きさに戻るのには6週間程かかるというから、このままの出っ張り、というわけではないだろうけど。

体重は、最終的に15kg増え、出産後は5kg減…。
増えた分の10kgはどうなるのだろう…。

しかし、産後、十分に休養しないと、いろいろ後から不具合を起こすらしいから、体重に関しては気長にみていくしかない…。


会陰切開部か肛門か分からないけど、痛くて普通に座位がとれない。

多分、会陰切開部の痛みかな。

円座を使いつつ正座しながら、授乳や食事をしている。


悪露は初日は多かったけど、段々と量は減っている印象。

産後の子宮収縮の痛みが人によっては強いようだが、下腹部痛はあまり感じない。

痛み止めのカロナールが出されているけど、飲むほどの痛みは、ないかな、とりあえず…。


産後、分娩室から出る時に晒しをぎゅっと骨盤に巻いて出てきた。
24時間はとらずにおいて、その後は骨盤ベルトを巻く。


産後経過にこの骨盤の管理がきっと大事なんだろう。


骨盤の靭帯が緩みまくったぶん、それが元の状態に戻るまでしっかり固定をしなきゃいけない。

骨盤捻挫と考えるなら、4週間はしっかり固定が必要だ。

そして極力安静。

骨盤ベルトはしばらく手放せない。


産後鬱とか精神不安定になる人もいるみたいだが、何だか私は産後、すっかり雲が晴れたようになった。

無事に生まれてくるかどうかの不安が強かったんだなぁ。

今では持ち前の神経の図太さが戻ったようで、何もあまり気にならない。


広尾日赤はおっぱい道場と銘打っていて、産後直後から夜中でも3時間おきに起こされ、授乳を促されるし、一生懸命授乳するよう指導もされるんだけど、私は別にそのうち自然と飲むようになるでしょ、と思っている。

そもそも、早期職場復帰する予定なので、母乳と人工乳の両方を使いたいし、栄養的にもその方がいいと思っている。

何が何でも完全母乳とは全く思っていない。
母乳だけだと足らない栄養素もある。

初乳の大切さは分かっているけれど。

生物たるもの腹が空けば本能のままに飲むようになるでしょ。

体重増減に一喜一憂するのもナンセンスだと思う。

少々減ったくらいで死にゃしない。

体重減です、と仰々しく言われれば普通の人なら慌てふためき、真面目な人なら母乳をあげられない自分を責めるのだろう。

生物はそんなやわにできていない。

血糖値を維持できるだけの仕組みはもうちゃんとできている。

むしろ、生まれたばかりの首も座らない赤ん坊がちゃんと母乳を飲めるとは思えない。

気長に自発的に飲めるようになるのを待てばいいんだ。
母乳飲まなきゃミルク飲みゃいいんだ。


産後はゴロゴロして過ごしたいのに、この授乳促しがやや面倒だな、と思う。


新生児チェックはぬかりなくやって頂けているようなのでその点は安心できる。


そして、今日、抗D人免疫グロブリンの筋注。



…早く退院したいなー。