火の神様と東京の地名の由来 | 歴史雑学の研究ブログ

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このブログでは学校では絶対に習わない日本の習慣の歴史や、日本に点在する神社に関する表由緒、裏由緒そして古事記との関係をわかりやすく解説していきます。

東京の中心、電気街やオタクの聖地として

知られる「秋葉原」

この辺りは1760年「宝暦の大火」、1829年

「文政の大火」1834年「天保の大火」など

とにかく火事が多発した地域でした。

 

そこで1869年、火災除けの神社として

「鎮火神社」が創建されましたが、人々は

火災除けの神様として知られる、秋葉大権現

(あきばだいごんげん)が祀られたのだと

勘違いし、秋葉神社がある土地ということで

「秋葉原」となったといいます。

 

今でも東京都台東区に秋葉原の名の元と

なった秋葉神社があります。

 

そこで今日は、秋葉原の元となった、

「秋葉大権現」という神様について書いて

いきましょう。

 

火産霊神(ほむすびのかみ) 
加具土命(かぐつちのみこと) 
秋葉様(あきばさま)
 愛宕様(あたごさま)

 

加具土命(かぐつちのみこと)は「古事記」に

よれば、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、

伊弉冉尊(いざなみのみこと)の神生みで

伊弉冉尊が最後に生んだ神様です。

 

しかし、火の神様であったために、出産の

際、伊弉冉尊(いざなみのみこと)は自ら

の身体を焼かれ死んでしまいます。

 

そのために、この神様は生まれて早々に

伊弉諾尊(いざなぎのみこと)により

斬り殺されてしまいます。

 

この神話は、火山の噴火や山火事を

通し、人々が最初は火を恐れていました

が、次第に火の使い方を身に着け、

コントロールできるようになったことを意味

するとも言われています。

 

この神様を祀る神社として「愛宕神社」

ありますが、これは親に生んでもらった恩を

身体を焼くという「仇」で返したことから

仇子→愛宕となったと言われ、、防火の神

としてお祀りされたようです。

 

 

ご利益

「鎮火」

「火難除け」

「郷土守護」

 

「解説」

この神様の一番のご利益は「鎮火」です。

特に、江戸時代には火事が多発した

こともあり、「火除け」の神様として

多く祀られました。

 

また京都の愛宕神社、静岡の秋葉

本宮の由緒から、修験道と非常に

関わりがあったとみられ、火山の噴火

を鎮めるといった信仰もあったのでは

ないかと考えられます。

 

また武士の間では「鍛冶の神様」

して、崇敬されていたようです。

 

お祀りされている神社

愛宕山愛宕神社(京都)

伊豆山神社(静岡)

秋葉山本宮秋葉神社(静岡)

愛宕神社(東京)

榛名神社(群馬)

 

その他全国の「愛宕神社」「秋葉神社」

「陶器神社」「火産霊神社」など