2024年1月15日にヘルマン・ヘッセ「デミアン」を読了しました照れ


大学生の時に読んだはずですが、記憶にあったのと全然違いました…。衝撃…びっくり

また、これまでに読んできた作品群ともかなり違うように感じました。


ジンクレエルの自分探しと言えばそうとも言えるのですが、デミアンやエヴァ夫人との関係は、思想的な繋がりか宗教的な繋がりか…。

ベアトリイチェもピストリウスもクナウエルも、デミアンとの再会とエヴァ夫人との出会いまでの、思索を深めるためのものに過ぎない感じ。

ちょっと新興宗教っぽい印象を受けました。


しかし、最後の場面はどういうことなんだろう。

エヴァ夫人は死んだ、その時のメッセージをジンクレエルに届けたデミアンも死んだ、ということなのか…ショボーン


P172

《どんな人間にも、なにかの「任務」はあるが、自分でえらんだり、限定したり、勝手に管理したりしていいような任務は、だれのためにも存在してはいない。(中略)めざめた人間にとっては、自分自身をさがすこと、自分の心を堅固にすること、自分自身の道を、それがどこへ通じていようとも、手さぐりで前進すること、それ以外に決して決して、なんの義務もありはしないのだ。(中略)どんな人間にとっても、真の天職とはただひとつ、自己自身に到達することだ。(中略)かれの本領は、任意の運命をではなく、自己独特の運命を見いだすこと、そしてそれを自分のなかで、完全に徹底的に生きつくすことだ。》


どうでもいい話ですが、1994年 第45刷発行のこの本、本体定価301円、税込310円、消費税3%の頃に入手した本でした。