無印良品で売られている電卓「BO-192」です。
知っている人もいると思いますが、シャープが製造しています。
発売中のこのモデルは3代目にあたり2006年に発売が開始されました。
世界中の無印良品でも同じモデルが売られており、ファンが多い電卓です。
この電卓はのっぺらな筐体に真四角のボタンが並んでいるという超シンプルなデザインです。
機能ごとにキーの色分けもされておらず全部ボディ色と同じで、キーもよく使うキーを大きくしたりもせずに同じ大きさにしているなど、普通の電卓から見れば使い勝手よりもデザインを重視しているように見えます。
ところがこの電卓は結構使いやすいのが凄い所です。
キーを拡大してみるとわかるのですが、キーの根本のボディの所に縁があるのがわかります。普通に売られている電卓はこの縁が付いておらず、そのままボディからキーが出ているつくりものがほとんどです。昔のつくりのしっかりした電卓はこういうつくりのものがありましたが、コストダウンのせいなのか、あまり見なくなっています。
そして、最も特徴的なのがキーの出っ張りです。通常の電卓に比べてキーのストロークが深くなっており押したときの感触が独特です。ノートパソコンのような底をつくような感触ではなく、デスクトップパソコンのキーストロークの深いメンブレンキーボードのような押し感があります。しかし、パソコンのキーはまっすぐに押せるように軸にキートップが差し込んでありますが、この電卓のキーにはそうした軸がないため、全体が同じく縦に動かずに少し斜めにもたわむふにふに感を感じます。
そして、こう見えて高機能なのも特徴の一つです。
メモリー機能は、4つの独立したキーが配置されています(CM,RM,M-,M+)。
消費税の税込・税抜計算キーはワールドモデルなので「+TAX」「-TAX」の表記です。
ルート(√)計算やパーセント(%)計算もできます。
「GT」キーはグランドトータル機能のキーで、左上の切り替えバーを「GT」にして使います。
左上の切り替えバーの「AC」はアンサーチェック機能。そのほかに、計算後の表示桁数を切り替えるバーと、四捨五入・切り捨てを切り替えられるバーが付いています。
はっきりいうと、事務・実務用電卓の機能が全部のっています。
あと地味に便利な機能として、「・」キーの上に「RESUME」という記載があります。これは電卓を触らないで7分経つと自動で電源が落ちる省電力機能というものがついているのですが、その時に今まで計算をして表示している値を再度表示する時に使います。この機能がついていないと自動で電源が切れたあとONすると表示していた値は再表示せずに0が表示されます。
まっ平デザインなので、傾斜をつけて見やすくするするには、傾斜スタンドを立てます。
最初から液晶表示部が傾斜したデザインの電卓も多いですが、持ち運ぶ時にどうしても傾斜デザインが邪魔になるので、個人的にはこのスタンド方式は好きです。
裏にはちゃんと滑り止めが、下2カ所と、傾斜スタンドの2カ所の計4カ所についています。
傾斜スタンドを立てるのに指を入れるための半円のくぼみもあります。
ただ、電池がなくなった時に交換するための窓はなく、全体を外す必要があります。そうは言っても何年も電池は持つのでシンプルでいいのかと思います。
表側はアルミでできており、そこに色が塗られているのですが、白以外にシルバーと黒のラインナップがあります。
真四角デザインですが角のラウンドも絶妙で、キーの大きさや隙間の間隔もバランスが良いです。それでいて使い勝手がよいのであれば少し値段が高くても買ってしまうのはわかります。