「浅草天文台」が描かれています。

浅草の地で天体観測を行っていたのですね。

 

 

今回は、この浅草天文台に関係のある、「渋川景佑(しぶかわかげすけ)」さんを紹介します。

『科学と人間生活』(高校理科)にちょっとだけ登場しています。

 

 

 

日本で初めて暦が使われるようになったのは、604年に宋から入ってきた「元嘉暦(げんかれき)」とされています。

その後、862年に唐の「宣明歴(せんみょうれき)」が取り入れられて、800年もの間使われたのだそうです。

 

どちらも太陰太陽暦(1年を13ヶ月とするもの:https://bit.ly/2TTJeWV)ですので、暦と天体の動きにずれが生じてしまいました。

このずれは、1684年に江戸幕府の天文方(暦などを担当する役職)によって修正されたとあります。

 

1842年にこの天文方に23歳の若さで任命されたのが、渋川景佑です。

彼によって、西洋の天文学を取り入れた優秀な太陰太陽暦(天保暦)が作られて、1844(天保15)年から使用されました。

 

この天保暦は、太陽暦に改暦される1872(明治5)年まで使用されたとのことです。

 

伊能忠敬の中国地方の測量にも参加した渋川景佑。

これまでなかった新しいことを取り入れて熱心に研究したというその姿を、現代の私達も見習わなくてはならないということを子どもたちに伝えたいと思います。