ウィーン2日目の夜、いよいよ初めてのオペラ鑑賞
本当に初心者で、知識といえば大学の「歌劇史」とか
「ドイツの音楽」といった講義をとっていた程度
開演1時間前、国立歌劇場周辺ではモーツアルト風の
扮装をしたお兄さんたちが道行く人たちにコンサートの
チケットなんかを勧めていました
オペラ座の入口の場所を聞いたら何だかテンションが高くて
「今日も明日もオペラを見るのかい君はもう、オペラ大使だ
」
とかいいながら大げさに手をひらひらされてしまって、面白いけど、
一人なのでちょっと恥ずかしかった・・・
というより、たまたま2日見ただけで大使って
ちなみにこの日の演目は「Cavalleria rusticana 」と「Pagliacci」
イタリアの市民生活の一場面を描いたヴェリズモオぺラの代表とも
いえる短編2本立てとのこと
素敵な建物にどきどきしつつ、まずは日本で手配したチケットの
引き換えと座席の確認
チケットの引換場所は、建物に入って大通りに向かって左手の方
この日は少し右よりのボックス席前列での鑑賞です
GW時期だったからか、さっと見回した感じ、日本人も多いような
それともレクサスが筆頭スポンサーだから
そして開演までしばし劇場内散策
きらびやか~
そしてここでハプニング
周りの装飾に目を奪われ、あろうことか正面の大理石の大階段で
つるんと大きく転んでしまいました
・・・恥ずかしかったぁ
ウィーン紳士はそんな私にも優しかったです
カーペットのある真ん中を歩かなきゃですね
ちなみにこの日の私の服装はブラウス+シルクのスカート
周囲の観客のファッションチェックも楽しいです
10代くらいの若い女の子は背中が大きく開いたドレスで
はりきっておしゃれしてきている子が多いのですが、
30代以上になると、落ち着いたワンピース程度の方が
多かったように思います
意外ときらきらしたアクセサリーをつけられている方も
多いように思いました あまり気にしなくてもよいのかしら
オペラ鑑賞は、はじまってしまうとあっという間
内容は予め確認しておいたのですが、どちらの作品もわかりやすい
展開で、テンポもよく楽しめました
もちろん、英語字幕で内容を補いました
イタリア語はさっぱりなので
ボックスの後部席にも、個別に字幕扉みたいなのが
ついていましたよ
先に上演された「Cavalleria rusticana 」はシチリア地方を
舞台とした三角関係のお話
内容は荒々しい部分も多いのですが、トゥリッドゥ役のまるでビロードの
ような伸びやかで柔らかいテノールにぐんぐん 引き込まれ、
サントゥッツァ役の美しいソプラノや、どこか聞き覚えのあるような、
やさしく心地よい調べの 終盤の間奏曲と、十分浸ることができました
こちらはカーテンコールの様子
作品の合間にバルコニー側のホワイエから、夕暮れの
ウィーンの街並み
鑑賞前にケーキをいただいてお腹いっぱいだったので、またまた劇場内を
散策していたら、黒い髪が素敵ねって、現地のマダムらしい方とお写真を
ご一緒したりしました
休憩時間は45分間くらいあったのかしら
後半が始まる前に演奏が入るので、それを合図にみんなのんびりと
席へ戻ります
「Pagliacci」は、道化師一座の入り組んだ恋愛模様を描いた作品で、
こちらも悲劇系
私が高校生の頃、朗読大会で読んだことのある作品の元となった
ものなので、何だかちょっと思い入れがあります
ここでもカニオ役のテノール、本領発揮といったところ
特に一幕目の終盤アリアは、感情移入してしまうほどの
悲しく熱い歌声を堪能することができました
カーテンコールでは花束が飛んできてました
オペラの本格的な楽しみ方は分からないけれど、歴史ある
瀟洒な会場で重厚なオーケストラの演奏、美しい歌声、と
美術館めぐりにオペラ観賞、アート三昧の素敵な一日でした