ここのところ、都内はだいぶ暑さも落ち着いてきましたね
お目当ては平塚市美術館で開催中の企画展
「花ひらくエコール・ド・パリの画家たち」
建物も素敵だなぁ、なんて思っていたら、横浜美術館と
同じ方が設計されたのだそう
しかも開館20周年記念でこの日は観賞料が無料
開館と同時に入場したので、そんなに混雑もしておらず、
ゆっくりのんびり観賞することができました
これは入口すぐのところにいた、おっきなユニコーン
企画展の展示作品はほとんどが北海道立近代美術館
所蔵のもので、ジュル・パスキンの油彩や素描をメインに、
彼の周辺にいたフジタやローランサン、ユトリロなんかの作品が
ちょこちょこと展示され、多様な作風を楽しむことができます
この展示の中心となるパスキンの油彩画は裸婦をモティーフと
したものが多く、そのなまめかしい肌の表現、軽妙なタッチで
ほんわりと画面全体が輝いているかのような作風は、
は「真珠母色の微光(リュミエール)」と呼ばれていたそう
画の中の人物はどこか退廃的な空気を醸し出していて、
それがまた観る者を惹きつけます

素描・挿絵等の方は、目的が目的なので、少しコミカルに
感情表現豊かに人物が描かれていて、油彩とのタッチの
違いを楽しめました(チケットに使われているのも彼の挿絵です)
そうそう、今回嬉しかったのが、シャガールの小品「ダフニスと
クロエ」(ギリシャ神話)シリーズが、話の筋を追えるくらい、
かなりまとまった数で展示されていたこと
彼の幻想的で美しい世界に、たっぷりと浸ることができます
ほかにも色々と素敵な作品ぞろいでしたが、特に個人的な
お気に入りは・・・
シャガール「パリの空に花」
とても大きな作品で、自分も絵の中の人物のように
空に漂っているかのような、心地良い錯覚を受けます
目の覚めるような美しい花がまた幻想的で、好きです
エルミーヌ・ダヴィッド「パリ郊外-二匹の白い犬」
空の表現が素敵でした
穏やかな空なのに、生き生きとしていて、空気の流れている
感じが伝わるような描き方です
アンドレ・ロートの「水浴」
セザンヌの影響を色濃く受けているとのことですが、
構図にリズムを感じられて、いいなぁ、と思いました
今回、ほとんどが他美術館所蔵のものだからかポストカード
販売がなく、お写真でご紹介できないのが残念です
併催の「ARTIST IN SHONAN」も、雰囲気の違う作風の